NEWS
店舗に最適な業務用エアコンを選ぶには? 選定方法と注意点
2023.08.18 空調機器導入ノウハウ
居心地の良いお店を運営するのに欠かせないもののひとつが、業務用エアコンの存在です。
業務用エアコンの良し悪しは顧客満足度や従業員の働きやすさにも直結するため、しっかりと選びたいものです。
しかし、業務用エアコンにはさまざまな種類があり、一体何を基準に選べば良いのかと悩む方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、店舗にあったエアコンを選ぶための方法について紹介していきます。
また、選び方のポイントと選ぶ際の注意点も併せて解説しますので、ぜひご参考ください。
目次
店舗に最適な業務用エアコンの選び方
店舗に最適なエアコンを選ぶにはさまざまな方法がありますが、代表的な選び方は次の3つです。
- ・業種
- ・馬力
- ・室内機の形状
どのようなものを販売している店舗か、どの程度の能力が必要か、そしてどういった形状を選定するかが自分のお店にあったエアコンを選ぶ指針となります。
業種
店舗がどういった業種・業態であるかによって間取りや熱量が違うため、まずは業種にあったものを選ぶことが大切です。
熱を発するOA機器が多い場合や飲食店内の厨房などは、より効率よく冷える業務用エアコンが必要となる場合があります。
馬力
業務用エアコンを選ぶ際に最も重要な項目は、馬力(エアコンの能力)です。
たとえば同じ「飲食店」、そして同じ店舗面積であっても、カフェと焼き肉屋では店舗内で発生する熱量が違うため、同じ馬力になるとは限りません。
馬力が不足すると設定温度まで到達するのに時間と負荷がかかりますが、過度に強力なものを選ぶと価格が高くなります。そのため、店舗にあった馬力を選ぶ必要があるのです。
業務用エアコンの馬力がどれくらい必要になるかは、設置場所に必要な算出基準負荷をもとに計算します。
熱負荷については、在室者の数、照明の数、厨房からの熱や隙間風などさまざまな項目から計算します。
そのため、専門業者へ相談して計算してもらうことがおすすめです。
▼関連記事
「業務用エアコンの1馬力は何畳に最適?快適に過ごすために室内に合わせて馬力を選ぼう!」
室内機の形状
業務用エアコンは大きく分けると埋め込むタイプと露出するタイプに分かれますが、どれを選ぶかによって工事の複雑さや見た目が変わります。
埋め込むタイプは室内機が天井内に埋め込まれているため、見た目がとてもスッキリしますし、設置スペースを取らないゆえに店舗内の雰囲気を壊しません。
露出するタイプは後からでも設置しやすく、天井に穴を開けられないなどの状況でも設置可能です。
家庭用エアコンのような形のものから床置きのものまで種類も豊富にありますので、店舗の雰囲気にあったものを選びましょう。
業務用エアコンとパッケージエアコンの違い、その種類と選び方についてはぜひ以下の記事をご参考ください。
▼関連記事
「業務用エアコンとパッケージエアコンは同じ?パッケージエアコンの種類や最適な選び方を解説」
店舗のエアコンの選び方:業種で選ぶ
以下の業種では必要とするエアコンの馬力が変わります。
それぞれでなぜ室温が上がるのか、どんなことに気を遣うべきかをみていきましょう。
- ・理美容院
- ・一般商店
- ・飲食店
理美容院
理美容院ではドライヤーやパーマ機器、温水などを使うことで室温が上昇します。
カットにパーマ、カラーなどで長時間滞在も珍しくないため、心地よいサロンであるために気流コントロールは欠かせません。
一般商店
小規模商業の店舗などでは、照明などの影響を考慮する必要があります。
そして家電や生鮮食品などを扱う店舗では、特に正確な負荷計算をしてエアコンを選ぶことが重要です。
飲食店
店内で調理を行う場合には店舗内の室温が上昇します。
また、カウンタータイプだと発生した熱が客席に直に影響するため馬力が強いエアコンが必要ですが、お客さまから寒いと言われてしまうかもしれません。
そのため、温度や風向きを簡単にコントロールできる必要があります。
店舗のエアコンの選び方:馬力で選ぶ
それぞれの業種ではどのくらいの広さでどのくらいの馬力が必要か、目安をみていきましょう。
なお、以下の表はダイキンプロショップが公開している業種・用途と広さから算出する適合能力の目安です。
一例としてご覧ください。
理美容院 | 一般商店 | 飲食店 | |
1.5~1.8馬力相当 | 14~20㎡ | 17~43㎡ | 11~24㎡ |
2~2.3馬力相当 | 17~24㎡ | 22~53㎡ | 14~29㎡ |
2.5~3馬力相当 | 22~35㎡ | 27~76㎡ | 17~42㎡ |
4馬力相当 | 39~49㎡ | 49~107㎡ | 30~59㎡ |
5馬力相当 | 48~61㎡ | 61~133㎡ | 38~74㎡ |
参考:ダイキン「業務用エアコンの馬力(能力)を選ぶ目安とは?」
建物や用途、発熱量などによって負荷が変わるため、必要な計算とぴったりの馬力選定はプロに任せることがおすすめです。
店舗のエアコンの選び方:室内機の形で選ぶ
室内機の形状とそれぞれの特徴を確認していきましょう。
業務用エアコンには以下のようなタイプがあります。
- ・天井カセット型
- ・天井吊型
- ・壁掛け型
- ・床置型
- ・ビルトイン型
- ・天井押込ダクト型
天井カセット型
天井カセット型は本体を天井に埋め込むタイプです。
天井に凹凸を作らずにすむため、存在を主張せずインテリアの邪魔もしません。
天井カセット型には吹出口が4方向、2方向、1方向の種類があります。
天井カセット型4方向
形状は正方形で、吹出口が4方向にあるため、全方向にムラなく風を送れるタイプです。
オフィスや店舗で使われることが多く、業務用エアコンの中で最も一般的なタイプでしょう。
天井カセット型2方向
2方向タイプは長方形をしています。
細長い部屋に効果的で、廊下などにもおすすめです。
天井カセット型1方向
吹出口が1方向のため、部屋の端や角に設置します。
天井吊型
天井に吊り下げるタイプの業務用エアコンです。
天井を剥がして埋め込むといった大規模な工事は不要で、比較的簡単に取り付けできます。
吹出口は1か所のみであるため、店舗の端に設置します。
壁掛け型
家庭用エアコンと同じ形状をしています。
特徴は、比較的取り付けやすく、工事費を抑えられることです。
吹出口は1か所で、小さな店舗や事務所に向いています。
床置型
床置き型は床に設置すればすぐに使えるため、大がかりな工事は不要です。
天井が高い店舗などで、天井にエアコンをつけると暖房時の熱効率が悪くなってしまう場合に使われることがあります。
ビルトイン型
本体と吹出口がダクトでつながっているタイプで、本体は天井内に埋め込むための工事が必要です。
吹出口の位置はダクトを伸ばすことで自由に決められるため、特殊な形をした店舗や仕切りなどが多い空間での利用をおすすめします。
天井押込ダクト型
本体を天井に埋め込んで吹出口と吸込口をダクトでつなぐタイプです。吹出口と吸込口は両方とも、ダクトを伸ばせば位置は自由に設定できます。
本体の存在感がほとんどないため、店舗の雰囲気やインテリアを邪魔しません。
店舗にエアコンを選ぶときの3つの注意点
店舗のエアコンを選ぶときには、以下の点にも注意して選ぶことをおすすめします。
- ・店舗の雰囲気を損ねない見た目にする
- ・アフターサービスの確認
- ・節電機能の確認
業務用エアコンはサイズが大きいものもありますので、店の雰囲気を損ねかねないものは避ける方が良いでしょう。
視界に違和感があれば、リラックス効果にも悪影響を及ぼします。
また、業務用エアコンを購入する際にはアフターサービスをしっかり確認することが重要です。
万が一のときにスムーズに対応してくれる窓口があるかどうか、年中無休で修理対応してくれるかどうかを確認してみてください。
さらに、節電機能があるかどうかも大切です。
熱効率の高さや自動運転の性能などを比べ、できるだけ効率のよいエアコンを選びましょう。
店舗に最適なエアコンを選ぶ際にはさまざまな方向から検討を!
業務用エアコンは高価なうえ、10年以上は継続して使用するものです。
導入後に後悔が残らないよう、選ぶときにさまざまな方向から確認しておきましょう。
そして、業種・馬力・形状を加味した最適なエアコンを選ぶためには、専門的な業者に依頼することが大切です。
オーソリティー空調では機器の選定はもちろん、イチからの設計も行いますので、業務用エアコンの導入をご検討の方は、ぜひ一度ご連絡ください。
換気設備の設置から、最適な空気をつくる最新設備の施工プランご提案まで、空調のトータルコーディネートができるオーソリティー空調にお任せください。
▼あわせて読みたい