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”高機能換気設備”を導入したい!その効果や能力とは?
2021.02.26 空調機器導入ノウハウ
オフィスや店舗などの空気か滞留すると臭いが籠るだけでなく、室内の空気も淀みスタッフや来客者も呼吸がしにくく不快に感じることになります。
快適に室内で過ごすためには適切な換気が欠かせないため、汚れた空気を外に排出してきれいな空気を取り込んでくれる高機能換気設備の効果や普通の換気扇との違いなど気になるポイントを紹介していきます。
目次
◎高機能換気設備とは
高機能換気設備とは汚れた空気を外に排出しながらも、フィルターを通してきれいな空気を取り込んでくれる換気システムですが、室内の温度を一定に保つための機能も有しています。
換気には窓や扉などを開けて空気の流れを作ることで、汚れた空気と新しい空気をいれかえる自然換気と、換気扇などのシステムを使い空気を入れ替える機械換気があります。
高機能換気設備はこの換気システムの一つですが、このような換気システム(設備)を取り入れた空間はその換気のされ方により、さらに3種に分類されます。
第一種換気方式
第一種換気方式とは、給気と排気の両方を機械換気で行う方式を指します。
給気と排気を一つで行える高機能換気設備もここに属しており、三菱「ロスナイ」、ダイキン「ベンティエール」などがこれにあたります。
安定した給排気ができるだけでなく、外気を温める・冷やすなどしてから室内に送り出したり、空気清浄フィルターを搭載する機種もあるため、きれいで心地よい空気を室内に取り込むことができるのも魅力です。
第二種換気方式
第二種換気方式とは、給気は機械、排気は自然排気で行う方式を指します。
換気扇などのシステムを使用して機械的に新しい空気を取り込み、外に汚れた空気を排出する時は自然排気ができるように排気口を設置しています。
クリーンルームや手術室など外から汚れた空気を取り込むことを防ぐために使用されている換気システムですが、室内の気圧が高くなることから、壁の中に室内の湿気が入り込んでしまいやすく、結露・劣化の原因になるため住宅での使用には適していません。
第三種換気方式
第三種換気方式とは、給気は給気口などから自然に行い、排気は機械換気で強制的に行う換気方式を指します。
導入コストが低いため住宅や飲食店、工場などで使用されていますが、室内気圧が低くなり扉を開けにくい、閉める時には勢いよく扉がしまってしまうなど人の出入りの際に不具合を生じやすくなっています。
◎なぜ高機能換気が人気なのか
高機能換気設備は第一種換気設備の一種ですが、室内の空気を排出して新しい空気を給気するという機能だけでなく、室内の温度を一定に保つ機能を持っています。
暖房を使っている状態で換気をすると、せっかく温めた空気が外に出て、外の冷たい空気が室内に入ってくるため室温が下がってしまいます。
すると、エアコンの効率が悪くなるだけでなく電気代もかさんでしまうため、エアコンの使用時には換気をなおざりにしがちです。
高機能換気設備は、そんな換気を行う時のデメリットを解消してくれるため、近年オフィスや店舗などでも多く導入されています。
高機能換気設備の人気ポイント①窓を開けなくてもいい
窓を開けると自然換気をすることはできますが、外の騒音やホコリ、虫なども入ってきがちです。
このことから、オフィスや店舗などの「静かな空間」が必要なところや、雨の日にも換気を行いたいお部屋などに適しています。
高機能換気設備の人気ポイント②省エネでエコ
高機能換気設備は室温を保つための機能が備わっているため、エアコンを必要以上に稼働させる必要がなく、室内でエアコンが調節した温かい・冷たい空気を外に排出しないので省エネや温暖化対策にもなります。
高機能換気設備の人気ポイント③結露やカビを予防
一定期間換気をしないことで臭いやほこりが部屋中に充満するだけでなく、室内の湿度が高くなることで結露やカビが発生により、壁紙や建材などを痛めてしまいます。
高機能換気設備を使用することで室内の空気を新鮮に保つことができるだけでなく、オフィスや店舗設備にも湿度やカビによる負荷がかかりません。
◎高機能換気設備の効果や能力
高機能換気設備は換気をしたいけれど、室内の温度を一定に保ち光熱費を削減したい、花粉やほこりなど外の汚染した空気を取り込みたくない、騒音をカットして静音性を保ちたい時などに最適な換気ステムです。
高機能換気設備の効果①熱交換
高機能換気設備は給気と排気を行う時に「熱交換」を行い、冬は暖かい空気を室内に給気して、冷たい空気を排出することが可能です。
温度差がある外気を取り込むことでエアコンが急激に稼働することを防ぎますので、季節を問わず、エアコンにかかる電気代の省エネ化に繋がります。
高機能換気設備の効果②空気清浄
各メーカーの高機能換気設備には人体への影響が懸念される物質をカットできるフィルターを設置することができるものがほとんどです。
窓を開けることなくきれいな空気を取り込むことができるため、花粉症をはじめとしたアレルギーにお困りの方へもおすすめです。
高機能換気設備の効果③シックハウス予防
人の動きやエアコンの稼働などで室内に舞うハウスダストを、換気によって外に排出することはシックハウス症候群の対策にも欠かせません。
また、新型コロナウイルス感染症のエアロゾル対策にも、換気による室内の空気の入れ替えは効果的とされています。
高機能換気設備の効果④臭い対策
人の出入りが多いオフィスや店舗は汚れた空気が室内に入りやすく臭いが籠ってしまいがちですが、窓を開けずに換気をすることができる高機能換気設備は、光熱費を抑えながら気になる臭いも解消することができます。
◎新型コロナウイルス感染対策にも効果的
新型コロナウイルスは人の飛沫や空気中に漂うエアロゾルなどから感染してしまうため、空気が滞留している密閉空間は感染のリスクが高くなってしまいます。
多くの医療関係者からも感染対策として換気が推奨されているため、飲食店などを対象とした「大規模感染リスクを低減するための高機能換気設備等の導入支援事業」が行われました。(2020年7月公募終了)
高機能換気設備等の導入支援事業とは
環境省が提言している事業目的では「不特定多数の人が集まる飲食店等の業務用施設に対して、換気設備をはじめとする高効率機器等の導入を支援することにより、新型コロナウィルス等の感染症の拡大リスクを低減するとともに、業務用施設からのCO2排出量を削減する」とされています。
高機能換気設備等の導入支援事業の補助金
中小企業の飲食店や不特定多数が利用する施設に高機能換気設備を設置した場合には費用の2/3の補助を受けることができます。
◎オーソリティー空調の取り組み
換気意識の高まりとともにオーソリティー空調にも、天候に左右されずに機械で強制的に換気ができる「高機能換気」設備の施工について、とても多くのお問い合わせをいただくようになりました。
これを受けてオーソリティー空調で”高機能換気設備“を導入されたお客様には、換気意識高く店舗やオフィスの運営を行っている優良店の証しとして、オリジナルのステッカーをお渡ししております。
ステッカーを店舗の入り口や室内に貼っていただくことで、入店前でも高機能換気設備の設置による換気能力の高さを認識することができ、ご来店されるお客様や従業員にも安心して施設をご利用いただけるような流れを作ることができます。
◎人の往来が多い環境に最適
「大規模感染リスクを低減するための高機能換気設備等の導入支援事業」が大々的に行われているように、新型コロナウイルス対策として人の往来が多い室内環境では「適切な換気」が社会的にも強く求められるようになりました。
高機能換気設備は空気中のさまざまなリスク回避だけでなく、エアコンの急激な稼働を抑えることで光熱費の削減にもなるため、オフィスや店舗の換気設備としても最適だと言えます。
多数の人が過ごしやすい環境
室内に溜まった空気は、新たに外気を取り込むことで外に排出されるため、ただ窓を1箇所開けただけでは効率よく換気をすることはできません。
窓を2箇所以上開ける、もしくは換気扇を併用することで室内に滞留した空気を吐き出すことができ、キレイな空気で利用者も安心・快適に過ごすことができます。
◎高機能換気設備でクリーンな空気を保ちましょう
汚れた空気とはいえ、目には見えません。このことからも、カビやアレルゲンなどのリスクがあったとしても目で見て対応することはできませんが、人々の空気における衛生観念は「新型コロナウイルス」で確実に変わりました。
これからの時代はスタッフやお客様の健康を守るためにも、適切な換気設備の運用が必要です。
高機能換気設備は、そんな目に見えないリスクを解消する予防設備としても効果が期待できますので、導入して夏冬のエアコンにかかる電気代を抑えつつ、適切な換気でオフィスや店舗の空気環境を整えましょう。
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