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業務用エアコンの主な故障原因と予防策について解説
2023.07.21 空調機器活用ノウハウ
地球温暖化が進む現代は、もはやエアコンなしでは快適に過ごせなくなっています。
特に夏場に業務用エアコンが故障すると不快指数が一気に高まるため、店舗が営業できなくなったりと業務に支障が出ることもあるでしょう。
今回は業務用エアコンの故障について、異変を感じたときのセルフチェックや業務用エアコンが故障する主な原因、その予防法などを紹介していきます。
目次
業務用エアコンが故障した? まずはセルフチェック
業務用エアコンに異変が起きた場合、業者に見てもらうことが多いですが、まずはその症状をセルフチェックしてみることがおすすめです。
故障したかどうかを簡単に判断する、以下のチェック表をみてみましょう。
あくまでも一例ですが、症状が以下の項目に当てはまっている場合、故障している可能性があるため、業者へ相談することをおすすめします。
- ◻︎吹出口から風が出ない
- ◻︎風は出るが室温は変わらない
- ◻︎最初は風が出るがすぐに出なくなる
- ◻︎時間がたつと効きが悪くなる
- ◻︎出る風の量が増減する
- ◻︎運転中に異音や異臭がする
上記にはない項目ですが、エアコン不調時に特に慌てがちなのが「エアコンがまったく動かない場合」ではないでしょうか。
しかし、エアコンがまったく動かないといった場合は、リモコンの故障やブレーカーが落ちているあったりといったケースも多いです。
また、業務用エアコン本体のリモコン受信部に強い照明や直射日光が当たっていると、電波に反応しない場合もあります。
エアコンが完全に動かないときには、まず電源やリモコンを確認してみてください。
そして、異変を感じたときは、フィルターの掃除がおすすめです。
フィルターの汚れや目詰まりは、エアコンが故障する原因のひとつです。
故障の可能性が低いケース
症状の程度によっても異なりますが、以下の場合、故障している可能性は低いと考えられます。
水が流れるような音がする
冷媒が流れるときは水が流れるような音がするため、問題ありません。
ピシという音がする
温風によって内部のプラスチック部品が伸縮するときに出る音です。
冷房が送風に切り替わる
エアコン本体の内部に霜がつくことを防止するために、自動的に送付運転に切り替わるケースがあります。
しばらく待てば、冷房運転へ自動的に戻ります。
運転を停止したのに送風が止まらない
機種によっては運転時の余熱を取るために、運転停止後にしばらくエアコンが動き続けることがあります。
運転中なのに室外機の送風機が回転していない
外気温が高いときの暖房運転や外気温が低いときの冷房運転では、送風機を止める機能が自動的に働く場合があります。
業務用エアコンが故障する3つの主な原因
業務用エアコンの代表的な故障原因は以下の3つです。
- ・経年劣化による寿命
- ・埃やカビなどの汚れ
- ・エアコンのガス漏れ
経年劣化による寿命
業務用エアコンは頑丈ですが、家庭用エアコンと同じく経年劣化による寿命があります。
長年使用した場合の不調は、エアコンの寿命という可能性が高いです。
耐久年数は機器や環境によっても変わりますが、目安としては13年程度が一般的です。
特に、ペットショップなどの24時間エアコンを稼働しなければならないお店や、油を吸い込みやすい飲食店の場合は、通常より経年劣化が早まりやすくなります。
埃やカビなどの汚れ
異音や異臭、空調の効きの悪さなどは、埃やカビの汚れが原因かもしれません。
エアコン稼働時にカラカラやブォーンといった大きな音がすれば、故障の前兆もしくは故障である可能性が高いでしょう。
エアコンからこのような大きな音がするのは、埃や油で汚れているファンやフィルターが無理に空気を吸い込もうとしているからかもしれません。
エアコンは空気を循環させることで室内を適温に保ちます。
そのメインとなるエンジンがファン、そして空気の通り道であるのがフィルターであるため、これらを清潔に保たなくてはなりません。
そして異臭がする場合は、エアコン内部にカビが発生している可能性があるため、運転後に送風を十分行って内部を乾かさないと、カビが発生して異臭を放ちます。
カビは空気中に舞い散るため、人にも悪影響です。
カビが含まれた空気を吸い込むと肺炎などを引き起こす可能性もあるため、異音がしたらすぐに点検することをおすすめします。
エアコンのガス漏れ
冷房機能を使う際になかなか冷風が出てこないと感じた場合、ガス漏れが考えられます。
ガス漏れの場合には補充することで冷房がまた使えるようになりますが、先に原因を特定しましょう。
エアコン設置直後であれば、配管の接続不良などが原因かもしれません。
しかし多くの場合、ガス漏れは経年劣化によって引き起こされます。
長期の使用によって金属板が摩擦などで細かく傷つき、接続部が腐食したり破損したりすることがあります。
また、コンプレッサー内で金属摩擦が起きている可能性もあるでしょう。
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業務用エアコンが壊れやすくなる3つの原因を解説
業務用エアコンが故障しやすい環境とは
業務用エアコンは使う環境によって、故障しやすくなることがあります。
たとえば以下のような環境では注意が必要です。
- ・美容院や理容室
- ・ペットショップ
- ・飲食店
- ・工場
美容院や理容室
美容院や理容室ではヘアスプレーやカラー剤などたくさんの薬剤を使用するうえ、カットで出た毛髪などが入り込みやすいため、エアコンは汚れがちです。
薬剤の汚れは溜まりだすとドロドロとしたものに変わって熱交換器に付着し、機器の正常な働きを阻害します。
ペットショップ
動物の毛は油分を含むため、エアコンに毛が入り込むとゼリー状の汚れへと変化し、フィルターの詰まりや異臭発生の原因になります。
また、前述したようにペットの生育環境を守るためエアコン稼働率が高い傾向にあり、故障しやすくなります。
飲食店
調理で使う油や煙の付着、そして調理中の熱による温度上昇などが、エアコンを不調にする原因です。
ネズミや虫が侵入して配管をかじるなどのトラブルもあるため、メンテナンスや害虫駆除対策をしっかりする必要があります。
工場
工場も、油や粉塵、埃などが入りやすい環境で、フィルター汚れや長時間のエアコン稼働が故障を引き起こします。
業務用エアコンの故障を予防する方法
業務用エアコンの故障を予防し、できるだけ長く使うためにできることをご紹介していきます。
- ・フィルターの掃除
- ・定期的なメンテナンスを受ける
- ・ネズミや虫の侵入対策をする
フィルターの掃除
最も大切なメンテナンス方法は、フィルターのマメな掃除です。
特に油や埃、髪の毛などを吸い込みやすい場所にあるエアコンのフィルターは、掃除を習慣にすることをおすすめします。
最低でも月に1度はフィルターの掃除や状態確認を行いましょう。
業務用エアコンの清掃やクリーニングのタイミングについてはぜひこちらの記事をご参考ください。
定期的なメンテナンスを受ける
プロによるメンテナンスを受けることも大切です。
普段の掃除は自分たちで行い、機器内部などの点検は専門業者へ依頼することをおすすめします。
小さな異変を早く感知することで、エアコンを長く使うことができます。
ネズミや虫の侵入対策をする
ネズミや虫の侵入対策は、特に飲食店で有効です。
ネズミの糞は異臭を発するうえに、ネズミがエアコンの配管をかじる被害もあります。
また、ゴキブリなど虫に対しての対策も必要です。
虫がドレンホースから侵入して内部に巣を作ると、結露で発生した水を排水できず、水が溜まってエアコンの故障につながります。
エアコンに虫を侵入させない方法や侵入してしまった場合の対処策については、こちらの記事をご参考ください。
参考サイト:エアコン内に虫を侵入させない、侵入した場合の対処法を解説|ReAir
業務用エアコンが故障かな? と思ったらまずはセルフメンテナンスを!
業務用エアコンに不具合が発生すると、多かれ少なかれ、店舗やオフィス、工場などの営業に差し障ります。
そのため、少しでも長く業務用エアコンを使うためには、日ごろから使い方やメンテナンスなど気を配ることが大事です。
しかし故障ではないケースもあるため、まずはセルフメンテナンスをしてみましょう。
フィルターを綺麗に掃除し、異音や異臭がないかを確かめ、改善しない場合は修理依頼することをおすすめします。
オーソリティー空調では、エアコンの入れ替え工事を行っておりますので、不具合を感じた際はぜひお気軽にご相談ください。
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