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換気をしないとどうなる?健康被害や換気の正しい方法を解説
2023.12.01 空調機器活用ノウハウ
換気は室内の空気を清潔に保つために行います。
しかし、空気は目に見えないため、なかなか意識しづらいものです。
そこで、この記事では換気をしなければどうなってしまうのか、また換気の必要性について解説していきます。
さらに換気方法や頻度、二酸化炭素濃度から見る室内の空気の状態についても解説いたしますので、ぜひご参考ください。
目次
換気をしないと発生する5つのリスク
空気は目に見えませんが、さまざまな影響を受けてよどんだり汚れたりしています。
まずはここで、空気の換気をしなければどのようなリスクが起こるのか、代表的なものを5つ解説いたします。
- 汚れた空気の停滞
- 頭痛や集中力、思考力の低下
- 一酸化炭素中毒の恐れ
- シックハウス症候群の恐れ
- 湿気による結露やカビの発生
汚れた空気の停滞
換気しなければ外の新鮮な空気が室内の中に入ることがありません。
その結果、汚れた空気がとどまり、どんどんよどんでいきます。
同じ部屋にずっといると分かりづらいですが、一度外へ出て戻ってくると、少し前に食べたものや置いてある食べ物の匂いが残っているといった経験はありませんか?
同じ匂いがずっとさらされている状態ではなかなリフレッシュできず、また、汚れた空気が停滞すると気分がなんとなく乗らないなどの体調不良を引き起こすケースがあります。
頭痛や集中力、思考力の低下
換気しない場合、人やペットが排出する二酸化炭素の量が室内で増え、二酸化炭素の濃度が濃くなります。
すると、二酸化炭素を多く含む空気を吸い続けることになるため体が酸素不足になり、息苦しさを感じてきます。
さらに頭痛や集中力、思考力の低下などの症状も出てくるでしょう。
一酸化炭素中毒の恐れ
冬場で石油ストーブなどを使っている場合には、換気しなければ徐々に室内の酸素量が減ってしまいます。
酸素濃度が低下すると不完全燃焼が進み、人にとって有害な一酸化炭素が発生します。
一酸化炭素中毒は恐ろしい状態です。
頭痛や吐き気、手足のしびれなどを経て動けなくなり、最悪の場合死亡する場合もあります。
そのため特にストーブをつけている場合には、換気をしなければなりません。
シックハウス症候群の恐れ
換気しなければ空気がとどまるため、ハウスダストや花粉、ダニ、ウイルスなどの汚染物質が室内にとどまりやすくなります。
もしも目がちかちかしたり、鼻水が出たり、喉が乾燥したりする場合は、シックハウス症候群かもしれません。
2003年以降の建築物には換気設備の設置が義務付けられましたが、築年数が古い建物の場合や換気設備を動かしていない場合などは注意しましょう。
湿気による結露やカビの発生
換気しないと室内に溜まりやすいのは、湿気も同じです。
湿気が多いとカビや結露が発生しやすくなりますが、特にカビは人の健康にとって問題が多いため、気を付けなければなりません。
カビによる健康被害では白癬や口腔カンジダ症などの感染症、カビ毒による中毒、アレルギーなどがあります。
室内の換気方法
では次に、具体的な換気方法をみていきましょう。
以下、3つの方法を解説いたします。
- 窓や扉を開ける
- 換気扇を使用する
- 換気設備を使用する
ちなみに、換気の頻度は30分に1回以上、1回あたり数分程度が目安です。
窓や扉を開ける
最も基本的な換気方法は窓や扉を開けることです。
このとき、できるだけ遠いところにあり、対角線上にある2つの窓や入口を開放するようにしましょう。
もしも窓がひとつだけの場合や対角線上にない場合は、扇風機を使って風の流れを生み出すと効果的です。
高層ビルなど窓が開かないオフィスではドアを開け、サーキュレーターなどを使って換気を行いましょう。
換気扇を使用する
台所や浴室、トイレなどの匂いや湿気が溜まりやすい場所では、常に換気扇をまわしておくことが大切です。
また、換気扇から離れた場所の窓を開けることで効率的に空気を動かせます。
換気設備を使用する
換気システムがある家やオフィスでは、基本的に24時間使用するようにしましょう。
そうすると、窓を開けなくても空気の入れ替えが可能です。
建築基準法により、2003年の7月以降に建てられた住宅であれば「24時間換気システム」が備わっています。
使ったことがないとオフにしている方は、ぜひ利用してみてください。
なお、周囲にモノをおいて換気口をふさがないように注意しましょう。
ちなみに、エアコンには換気機能があると思われがちですが、一部のエアコンを除き、多くの場合、エアコンは室内の空気を循環させているだけで室外の空気は取り入れていません。
そのため、別途換気が必要なのです。
換気するタイミングは二酸化炭素濃度測定器を使おう
換気する方法や頻度が分かったところで、やはり目に見えない空気は汚れなどが分かりづらいです。
もう少しはっきり換気のタイミングが分かるようにしたいという方は、二酸化炭素濃度測定器・CO2濃度計・CO2モニターなどと呼ばれているものを使うと便利です。
二酸化炭素は特定の波長の赤外線を吸収するため、モニターしたい場所に測定器を置くと濃度を検知できます。
また、二酸化炭素の量が多ければ多いほど、できるだけ早く換気をする必要があります。
卓上タイプや壁掛けタイプ、目覚まし時計のようなコンパクトな商品もあり、規模や用途に合わせてさまざまな場所で利用可能です。
二酸化炭素濃度ごとの換気方法
二酸化炭素濃度の数値による状況は、以下の通りです。
室内の状態がどの程度かを確認し、適切に換気しましょう。
- 〜1000ppm:クリーンな空気と判断できます。
- 〜1500ppm:許容範囲ですが、時々室内の一部の窓を開けて換気しましょう。
- 〜2500ppm:悪い状態です。30分に数分ほど窓を全開にしての換気が必要です。
- 2500ppm〜:非常に悪い状態です。常に窓を全開にして換気し、しばらく部屋の使用は控えましょう。
参考資料:「換気シミュレーター」< 新型コロナウイルス対策-換気の良否が簡単に見積れるツール >【使用方法の詳しい説明と解説】
換気をしないと心身に悪影響!適切な換気を行おう
換気せずにいると、人やペットの排出する息や食べ物の匂い、部屋の建築材料から出る物質などで、空気はどんどんよどんでいきます。
汚れた空気は人の心身に悪影響を及ぼすため、こまめに部屋の換気をするようにしましょう。
また、エアコンは一部の製品を除き、多くの場合換気機能はついていません。
そのため夏や冬であっても、窓や扉を開ける、換気扇を回す、サーキュレーターなどを使って空気を動かし、しっかり換気することをおすすめします。
換気設備の設置から、最適な空気をつくる最新設備の施工プランご提案まで、空調のトータルコーディネートができるオーソリティー空調にお任せください。
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