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業務用エアコンの法令点検とは?点検の頻度や点検箇所について解説

2024.05.24 空調機器活用ノウハウ

業務用エアコンの法令点検とは?点検の頻度や点検箇所について解説

私たちが毎日何気なく通うお店や施設内で快適に過ごせているのは、業務用エアコンがしっかり稼働しているおかげです。

エアコンは設定された温度になるように稼働し、到達した設定温度を保つように働くため、いつでも快適な室内空間を維持することができます。

私たちの生活に無くてはならないほど重要なエアコンですが、なぜエアコンは冷暖房の際に冷風や温風を出せるかご存知でしょうか?
 
その秘密は『フロンガス』の働きにあります。

フロンガスはエアコンにとって必要不可欠な存在ではありますが、フロンガスには法律があるほど取り扱いが非常に厳しく指定されています。

またフロンガスを取り扱う機器には定期点検が義務付けられており、エアコンの他には冷蔵庫や冷凍庫、バスや自動車などに含まれます。

この記事では、フロンガスの基本知識から業務用エアコンの定期点検の詳細について解説していきます。

フロンガスってなに?

フロンガスってなに?

フロンガスとは自然界に存在しない物質で、人工的に作り出された化学物質です。

無臭かつ可燃性がなく、分解しにくいという特徴を持っています。

フロンガスは一般的に冷媒として使用されており、業務用エアコンや冷蔵設備に使われています。

優れた冷却性能を持つフロンガスですが、一方で大気中に放出されてしまうと温室効果ガスとして地球温暖化を促進し、またオゾン層を破壊する可能性もあるというほど、地球環境に対する影響が懸念されています。

そのため、フロンガスの取り扱いについては厳しく取締られており、有資格者でなければフロンガスの廃棄および回収をすることができません。
 

温室効果ガスとは

フロンガスは大気に放出されると温室効果ガスになります。

地球の大気中には酸素、窒素、二酸化炭素がありますが、この二酸化炭素が原因で温室効果を生み出しています。

地球の表面から放射される赤外線を二酸化炭素などの温室効果ガスが吸収、再び地表へ放射することで、地球の表面温度を保っています。

フロンガスは二酸化炭素の数百倍から1万倍以上の非常に高い温室効果があるため、地球温暖化を引き起こす主な原因となっています。
 

冷媒フロンガス類取扱技術者の資格

冷媒フロンガス類取扱技術者の資格は、平成27年(2015年)4月にフロンガス回収・破壊法が改正され「改正フロンガス法(フロンガス排出抑制法)」が施工されたと同時期に、JRECO(日本冷媒・環境保全機構)が認定する民間資格として登場しました。

冷媒フロンガス類取扱技術資格は改正フロンガス法で要求する、業務用冷凍空調機器の点検や回収、充填の基礎知識を持つ技術者を証明します。

この資格には『第一種冷媒フロンガス類取扱技術者』と『第二種冷媒フロンガス類取扱技術者』の2種があります。

これらの資格を取得することで、改正フロンガス法に基づく法律に準拠した管理や対応が可能となります。

冷媒フロンガス類取扱技術者の資格については以下のサイトで詳しく解説しています。

参考サイト:冷媒フロンガス類取扱技術者|資格・講習会|JARAC【日設連】

参考サイト:地球環境とフロン|環境省
 

業務用エアコンの法令点検

業務用エアコンの法令点検

業務用エアコンは定期的な点検が法律で義務付けられており、これを法令点検といいます。

法令点検はフロン排出抑制法で定められており、フロンガスの漏洩や冷媒などの故障を防ぎ、機器の安全性や快適な運転を継続、維持するため実施されます。

点検は簡易点検と定期点検の2種ありますが、いずれもフロンガスに関係する管理が含まれています。

以下で「簡易点検」と「定期点検」を解説します。
 

簡易点検

簡易点検とは、3カ月に1回以上行う簡易的な点検です。

主にエアコン室内機や室外機の外観や異音、異臭、動作などの確認で、正常に運転されているかなどの状況確認となります。

簡易点検はフロンガス漏洩に直接的な確認ではありませんが、異変を感じた場合はその対象箇所をチェックすることで故障の早期発見に役立ち、深刻な故障を未然に防ぐことに繋がります。
 

定期点検

定期点検は、エアコンの専門業者によって定期的に行われる点検です。

エアコンの室内機、室外機の内部の状態やフロンガスの充填量、漏洩の有無を確認し、必要に応じて充填や修理・補修を行います。

この点検はものによって頻度が異なります。

  • 7.5kW以上50kW未満の場合は3年に1回以上の頻度で点検が必要
  • 50kW以上の機器の場合は1年に1回以上の頻度で点検が必要

 
規定の点検回数を満たせばそれ以上の点検を行う必要はありませんが、エアコンの稼働がピークを迎える夏季や冬季の前に簡易点検や試運転を実施することで、故障を未然に防げたり、故障していた場合はピーク前に修理することができます。
 

点検義務が発生する対象業者と機器

点検義務が発生する対象業者と機器

業務用エアコンの点検義務は、特定の業者や機器に適用されます。

点検義務を遵守することで、法的な罰則を避けるとともに、環境保護への貢献や機器保全に繋がります。

以下から「第一種特定製品」と「点検実施の依頼方法」、「第二種特定製品」について解説します。
 

第一種特定製品に指定される機器とは

第一種特定製品に指定される機器は、ビルや大型商業施設などで使用される業務用エアコンや業務用冷蔵機や冷凍機などの冷凍機器が含まれます。
 

業務用エアコンの点検は誰に実施を依頼すれば良いのか

業務用エアコンの点検は、冷媒フロンガス類取扱技術者の資格を持つ専門業者に依頼する必要があります。

業者を探す際には、空調会社の会社概要などに保有資格や登録・許可を記載している場合がありますのでチェックしましょう。

株式会社オーソリティー空調 COMPANY PROFILE
 

ルームエアコンやカーエアコンは対象外

家庭用のルームエアコンやカーエアコンは点検義務の対象外となります。

これらの機器はフロンガスの使用量が少なく、点検義務の範囲外とされています。

しかし、簡易的な管理とメンテナンスはエアコンの稼働にとって重要です。
 

第二種特定製品は車のカーエアコンが対象

第一種特定製品の他に第二種特定製品と定められる製品があります。

その対象となる製品には車のカーエアコンが含まれており、自動車リサイクル法に則りフロンガスを回収します。

車を廃車し処分する場合には、カーエアコンの処分も含まれるため第二種フロン類回収業者が対応する必要があります。
 

業務用エアコンの管理者が点検以外でおこなうこと

業務用エアコンの管理者が点検以外でおこなうこと

業務用エアコンの管理者は、法令点検以外にもできることがあります。

ここでは、「点検履歴と修復履歴の保管」「フロンガス漏洩の監視」「エアコン廃棄時のフロンガス回収」について説明していきます。
 

点検履歴と修復履歴の保管

これまでのエアコン点検の履歴や修復履歴をエアコン機器1台ごとに記録と保存する必要があります。

これらの保管義務は『3年間保管が必要なもの』と『機器廃棄時まで保管が必要なもの』 の2つがあります。

3年間保管が必要なもの

委託確認書 第一種特定製品の廃棄等の際、第一種フロン類充塡回収業者に直接フロン類を引き渡す場合は回収依頼書を、第一種フロン類充塡回収業者の登録を持たない設備業者、解体業者、販売業者等(第一種フロン類引渡受託者)に第一種フロン類充塡回収業者へのフロン類の引渡しを委託する場合は委託確認書を交付し、いずれもその写しを3年間保存することが必要です。
再委託承諾書 第一種フロン類引渡受託者がフロン類の引渡しを他の者に再委託する場合には、第一種特定製品廃棄等実施者は再委託承諾書を交付し、その写しを3年間保存することが必要です。
委託確認書兼引取証明書 フロン類の回収が終了したら、第一種フロン類充塡回収業者から引取証明書の交付又は送付を受け、当該引取証明書を3年間保存することが必要です。

回収依頼書又は委託確認書を交付後30日以内(建物解体の場合は90日以内)に引取証明書が第一種フロン類回収業者から交付又は送付されなかった場合等には、都道府県知事にその旨を報告することが必要です。

引用元:環境省_機器の管理・廃棄 – 機器の廃棄|「フロン排出抑制法」ポータルサイト

機器廃棄時まで保管が必要なもの

漏洩点検記録簿 適切な機器管理を行うため、第一種特定製品の管理者は、機器の点検や修理、冷媒の充塡・回収等の履歴を記録・保存する必要があります。

当該記録は、上記の記録事項を満たすものであればどのような様式でも構いません。機器ごとに点検記録簿として作成・保存し、紙や電子媒体により、当該製品の廃棄等を行い、冷媒の引渡しを完了した日から3年を経過するまで保存する必要があります。

また、修理を行わずに繰り返し充塡していないか判断するなどのため、設備事業者等が当該機器の点検等を行う際に、管理者は設備事業者等の求めに応じて開示する必要があります。

引用元:環境省_機器の管理・廃棄 – 点検・整備の記録|「フロン排出抑制法」ポータルサイト

機器廃棄時まで保管することが望ましいもの

 

充填証明書 機器にフ口ンを充填した日から30日以内に交付する書類
回収証明書 フロンを回収業者が30日以内に管理者へ提出する書類

引用元:充填証明書・回収証明書について|一般社団法人 日本冷媒・環境保全機構

フロンガス漏洩や機器の状態を確認

フロンガスの漏洩の簡単な確認方法としては、エアコンの冷房を10分程度稼働させた際に、室外機の配管に霜が付着している場合はフロンガス漏洩の可能性があります。

また、エアコンの効きが悪かったり、稼働時の異音や異臭を感じた場合は部品が破損している可能性があります。

定期的な点検はフロンガス漏洩や機器の状態をチェックすることができ、早期に対応することで環境への配慮や故障による被害を最小限に抑えることができます。
 

エアコン廃棄時のフロンガス回収

業務用エアコンの廃棄時には、必ず冷媒フロンガス類取扱技術者の資格を持つエアコン業者へ依頼が必要です。

冷媒フロンガス類取扱技術者の資格を持たない者が対応した場合は違反となり、罰則の対象となります。
 

法令点検の忘失、フロンガス回収に関して違反した場合の罰則

法令点検の忘失、フロンガス回収に関して違反した場合の罰則

法令点検の未実施やそれらに伴う管理や対応、フロンガスの不適切な回収やフロンガス未回収の廃棄は、罰則の対象となります。

違反については、行政処分のみならず 刑事罰の適用対象となり、1年以下の懲役または50万円以下の罰金が課せられます。 

また罰金以外にも営業停止処分などの厳しい処罰が科せられる場合もありますので、必ず資格を持ったエアコン業者へ依頼しましょう。
 

点検をしっかりすることで快適な空間も機器も維持される

 
定期的な点検と管理を実施することで、長く、本来の性能を維持することができます。

機器が正常に稼働することで、快適な室内空間も維持することができます。

また、定期的な点検は温室効果ガスであるフロンガス漏洩の防止や漏洩を最小限に防ぐことができ、自然環境への影響も抑えることに繋がります。

 


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