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室外機の役割とは?設置箇所や動作について解説
2022.12.23 空調機器活用ノウハウ
室内に冷たい風や暖かい風を送ってくれるエアコンは、室内機と室外機の2つで成り立っています。
この記事では室外機の役割や種類についてご紹介していきます。
目次
エアコンの室外機について
エアコンは、室内機と室外機のどちらかが欠けたり故障したりすると正常に作動しません。
室外機の役割
室外機には、冷房時に室内の熱を外に逃がし、暖房時には外気からの熱を取り込むという役割があり、「熱は、熱が多い方から少ない方に向かう」という性質を利用しています。
冷房時には室内の熱を室内機から取りこみ、その熱はパイプの中の冷媒ガスを通って室外機まで運ばれます。
熱は室外機にある圧縮機で高温にされます。
このとき冷媒ガスの中の熱と外気の熱を比べると、外気の方が熱が少なくなりますので、室外機の背面から取り込んだ空気とともに、熱はファンの風で排出されます。
暖房時には、外の熱を室外機が取り込み、それを圧縮機で高温にして室内機まで運びます。
このときは冷媒ガスの熱よりも室内の空気の方が熱が少ない状態です。
熱は少ない方に移動するといった性質を利用し、室内機のファンで暖かい風が室内に吹き出されます。
これらを繰り返すことで室内を涼しくしたり、暖めたりすることができます。
室外機の種類
エアコンの室外機には「前吹きタイプ」と「上吹きタイプ」の2種類があります。
家庭用エアコン 室外機の種類
家庭用エアコンの室外機は、ほぼすべてが前吹きタイプで、外側に向かって室外機から風を吹き出しています。
前吹きタイプの室外機はファンの前に空間を設ける必要があります。
室外機の吹き出し口の前に物があると、吹き出した空気を再び吸い込んでしまい、空調効率が悪くなります。
また、通った人に風が人に当たってしまう場合もあります。
そのため、設置場所に合わせて、上吹きや前吹きなどのタイプを選ぶ必要があります。
業務用エアコン 室外機の種類
業務用エアコンの室外機には、前吹きタイプだけでなく上吹きタイプのものもあります。
上吹きタイプの室外機は、馬力が大きいエアコンに多く見られます。
上に向けて吹き出す性質から、密接して設置できるという特徴があります。
たくさんの室外機を設置しなければならない大型ビルでは、屋上に並べて設置していることが多いです。
室外機のメンテナンスと設置のポイント
外に設置する室外機は、耐久性が高く作られていますが、正常に運転させるために、定期的にメンテナンスを行うことも重要です。
また、設置時のポイントを守ることで、より効率的にエアコンを稼動させることも可能です。
家庭用エアコン室外機のメンテナンスと設置のポイント
室外機にはファンがついており、熱や冷気を効率的に外に排出できるようになっています。
室外機のメンテナンスや設置時には、きちんと熱や冷気を逃がす体制づくりが重要です。
具体的には、下記のようなことが挙げられます。
・直射日光や雪、雨を防ぐ
・室外機の前に物を置かない
・冷房時は室外機の周りに打ち水をして周囲の温度を下げる
・水平に設置する
・室内機と室外機をなるべく近くに設置する
暑い夏に直射日光が室外機に当たれば、その分室外機が熱を持ってしまうので、熱を排出する効率が落ちてしまいます。
そして、室内機と室外機をつなぐパイプには冷媒ガスが充填されています。
冷媒ガスを通して熱を運んでいるので、パイプの距離が長くなってしまうと、熱を運んでいる間に冷媒ガスが外側の空気で冷えたり暖まったりしてしまい、空調効率が落ちやすくなります。
業務用エアコン 室外機のメンテナンスと設置のポイント
業務用エアコンでも、室外機のメンテナンスや設置のポイントは家庭用エアコンと同様です。
ただ、業務用エアコンの場合は、屋上のような目につかない場所に室外機を設置することも多いです。
既にエアコンを設置している場合でも、これから設置する場合でも、修理やメンテナンス時に必要な情報になるので、どこに室外機があるのかは把握するようにしておきましょう。
室外機の動作で確認しておきたいポイント
室外機を頻繁にチェックすることはないかもしれませんが、定期的に動作に問題がないか確認することで故障を防いだり、空調効率の向上につながります。
エアコンの効きに問題はないか
室外機がきちんと作動していないと冷房も暖房も正常に行われません。
エアコンの効きに問題がある場合は、室内機だけでなく、室外機がきちんと動いているか確認してみてください。
室外機から異音や異臭はしないか
室外機は室内の空気を外に排出しているわけではありません。
室外機から吹き出す風は、室外機の背面から取り込んだ空気です。
そのため、室外機から異臭がする場合は、室外機内部に問題がある可能性が高いです。
原因はさまざまですが、異音がする場合は室外機のファンや内部に何かが絡まっている可能性があります。
異音や異臭がしないかをチェックすることで、エアコン内部に問題があるかどうかが判断しやすくなります。
正しく水が排出されているか
こちらは室外機で注意しておきたいポイントとは異なりますが、エアコン内から発生した水分を排出するために、ドレンホースというものが取り付けられています。
エアコン内に結露ができるのは、夏の冷房・除湿運転時のみなので、冬の暖房時にドレンホースから水が出ていないのは正常な動作です。
また、冬の暖房時には、数時間に一度の頻度でドレンホースではなく室外機の底から水がポタポタと落ちてくることがあります。
これは、霜取り運転と呼ばれるもので、室外機の熱交換器を暖めて霜を取る際に霜が溶けて水が落ちている状態です。
霜取り運転中はエアコンから暖かい風は出てきませんが、これは霜取り運転中のサインで、故障ではありません。
霜取り運転が終われば、通常の暖房運転が再開されます。
室外機に異変を感じたら
エアコン稼働においては、室内機も室外機もとても重要な役割を担っています。
エアコンの効きが悪さや、異音や異臭など室外機の動作に異変を感じたときには、一度業者に相談することをおすすめします。
オーソリティー空調では新設工事はもちろん、入れ替えも行っておりますので、エアコンに不調を感じたら、ぜひお問い合わせください!
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