NEWS
高効率空調設備とは?省エネ効果や利用できる補助金について解説
2024.01.19 空調機器導入ノウハウ
どこの企業においても、電気代高騰による影響は大きいもので、今や建物に欠かせない空調設備は、電気代の中でもかなりの割合を占めています。
この記事では高効率空調設備とは何か、利用できる補助金制度にはどのようなものがあるのかについて解説していきます。
これから空調設備の導入や更新を検討している方は、ぜひご参考ください。
高効率空調設備とは
高効率空調設備とは、小さなエネルギーで大きな空調能力を引き出す空調設備のことです。
エネルギーのコストが大きく削減された空調設備であるため、電気代の削減やインバーターによる効率化が実現できます。
インバーターとは可変電圧・可変周波数の交流電流に変換する装置のことで、簡単に言うと、電力会社から来る交流電流を機械で使いやすくするために「変える」装置のことです。
空調設備を構成するものには圧縮機(コンプレッサー)というものがあり、これにより気化冷媒を圧縮しています。
冷媒ガスが圧縮されると高温・高圧の状態になり、それが凝縮器(コンデンサ)で冷たい外気と熱交換されます。
空調設備の評価指標「COP」と「APF」
COPは「冷暖房平均エネルギー消費効率」のこと、そしてAFPは「通年エネルギー消費効率」のことを指します。
どちらも空調設備の評価指標で、エアコンの省エネ性能を表す値として利用されています。
空調設備の評価指標「COP」
COPは、Coefficient Of Performance(成長係数・成績係数)の頭文字を取ったものです。
電力1㎾を使ってどれだけの冷房・暖房効果が得られるかを示しています。
COPの値が大きいほどエアコン運転時の消費電力は少なくなるため、省エネ性能が優れていると判断できます。
ただし、COPは一定の温度環境のもとにおける効率のみを示すため、値はそのときの室温や外気温によって変動します。
【COPの計算式】
・冷房COP=冷房能力(㎾)÷冷房消費電力(㎾)
・暖房COP=暖房能力(㎾)÷暖房消費電力(㎾)
空調設備の評価指標「APF」
AFPはAnnual Performance Factorの略で、通年エネルギー消費効率と表記され、2006年9月から使用されています。
日本工業規格で決められた規格のもとで運転環境を定め、機器を1年間運転した場合の運転効率です。
室温や外気の温度による影響を受けやすいエアコンにおいては、COPよりもAPFの方がより正確な値を得られます。
APFもCOPと同じく、値が大きいほど省エネ性能に優れていることになります。
【APFの計算式】
APF=冷房期間+暖房期間での能力(kWh)÷冷房期間+暖房期間の消費電力(kWh)
高効率空調設備で利用できる補助金・助成金
高効率空調設備を導入する際に、補助金や助成金が利用できることがあります。
さまざまな条件などがあるうえに申請期間が短いものもありますので、空調機器の更新を考えている方は、早めに確認しておくことをおすすめします。
ゼロエミッション化に向けた省エネ設備導入・運用改善支援事業
※こちらの支援事業は2024年1月22日に受付終了いたしました※
東京都が行っている「ゼロエミッション化に向けた省エネ設備導入・運用改善支援事業」は、東京都内の中小企業向けの補助金制度です。
対象設備は「省エネ設備」の導入で、主に高効率空調設備や全熱交換器、LED照明設備など幅広く、省エネに貢献する設備となります。
この補助金制度は「2050年CO2排出実質ゼロ」に貢献する目的で設定されており、対象事業者、対象設備、補助率、上限率などは以下のHPから確認できます。
支援事業の詳細について:ゼロエミッション化に向けた省エネ設備導入・運用改善支援事業
省エネ型VOC排出削減設備導入促進事業
東京都が行っている「省エネ型VOC排出削減設備導入促進事業」は、
石油製品の値上がりへの対応として脱炭素の取組を強化するとともに、大気環境のさらなる改善のため、光化学スモッグの原因のひとつであり石油系原材料の削減などに寄与できるVOC(揮発性有機化合物)対策設備やVOC削減装置付省エネ型空調・換気設備の導入に要する費用の一部を補助する事業です。
対象事業は「工場内塗装(工業塗装、自動車板金塗装)」「印刷会社 / 工場」「ドライクリーニング」などです。
補助される対象経費は、補助事業を実施に必要な「設計費」「設備費」「工事費」「処分費」の経費が対象となります。
こちらの詳しい情報については以下からご確認ください。
支援事業について:省エネ型VOC排出削減設備導入促進事業
国内有名メーカーの省エネ性が高い空調設備
国内の有名メーカーが出している省エネ性の高い空調シリーズを6つご紹介いたします。
ダイキン:スカイエア FIVE STAR ZEASシリーズ
ダイキンのスカイエアはダイキン史上最高の省エネシリーズとして発売されています。
同じダイキン社の15年前のインバーター機と比べ、その消費電力量は最大約55%の省エネです。
AIを利用した自動省エネが特徴で、省エネを後押ししてくれます。
ReAirでもFIVE STAR ZEASシリーズを販売しています。
HITACHI:省エネの達人プレミアム
HITACHIが発売している「省エネの達人プレミアム」は、機器の省エネ性能の向上に加えて、個別運動や人感センサーなどにより、無駄な運転も低減しています。
凍結洗浄で熱交換器の目詰まりを抑え、ITによる遠隔操作で点検作業の簡略化も実現したエアコンです。
ReAirでも省エネの達人プレミアムを販売しています。
三菱電機:スリムZR
三菱電機のスリムZRは、三菱だけがもつ先読み運転機能がついたエアコンです。
運転データから推定した空調負荷、外気温、室温などから建物の性能を学習し、少し未来の室温変化を予測して運転の強さをコントロールします。
風路の最適化で風速を均一化し、送風の損失低減を実現。
また、高温になりがちな設置場所であっても定格能力をキープします。
ReAirでもスリムZRを販売しております。
三菱重工:EXCEED HYPER
EXCEED HYPERは2015年の省エネ基準をクリアした、高APF値のエアコンです。
従来より28%のスリム化を果たしたうえに、銅管・フィンの高密化に成功し、さらなる運転効率の向上がかないました。
また、さまざまな現場に対応できるよう、冷媒配管長の下限条件を撤廃しています。
ReAirでもEXCEED HYPERを販売しております。
Panasonic:XEPHY Premium(ハイグレードタイプ)
PanasonicのXEPHY Premiumは、業界トップクラスの省エネ性を実現しただけでなく、全シリーズで外気温度の環境を拡大しています。
夏場は最大52度までの冷房が可能で、冬場は-20度までの暖房が可能です。
ReAirでもXEPHY Premiumを販売しております。
TOSHIBA:ウルトラパワーエコ
TOSHIBAのウルトラパワーエコはタフネスなエアコンです。
猛暑や激暑、寒波などの異常気象時でもスムーズに運転できます。
さらに環境に配慮した低温暖化冷媒をいち早く採用しています。
ReAirでもウルトラパワーエコを販売しております。
高効率空調設備は節電効果にも期待
企業などにおいて、電気料金の中でも多くの割合を占めるのが空調設備です。
そのため、省エネ製品を選ぶことは、電気代の削減において重要です。
また、高効率な空調設備を導入すると、節電効果にも期待できます。
これから空調設備の更新を迎える方は、省エネ効果が高い空調設備をぜひご検討ください。
空調設備の設置から、最適な空気をつくる最新設備の施工プランご提案まで、空調のトータルコーディネートができるオーソリティー空調にお任せください。
▼あわせて読みたい