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サ高住の運営と空調・換気設備
2024.04.12 空調機器導入ノウハウ
「サ高住」とは、サービス付き高齢者向け住宅の略称で、国・自治体から補助制度なども出ています。
しかし、補助金・助成金の対象施設として措置を受けるためにはいくつかの条件をクリアせねばならないうえに、ご高齢の方が住む場所ということで施設や環境の整備も十分に対応しなくてはいけません。
この記事では、サ高住の基準と老人ホームとの違い、施設に必要な空気環境についてご紹介いたします。
目次
サ高住と有料老人ホームとの違い
サ高住とは、サービス付き高齢者向け住宅のことです。
2011年の10月から高齢者住まい法の法改正にともない新しい介護サービスとして登場しました。
サ高住の基本的なサービスとしては「状況把握」と「生活相談」があり、バリアフリーでマンションのような独立した住居で暮らせるうえに、必要に応じて介護や食事提供サービスを受けられるところもあります。
有料老人ホームやシニア向け分譲マンションとの違い
サ高住と似たようなサービスには、「住宅型有料老人ホーム」と「シニア向け分譲マンション」があります。
これらの施設は同じ高齢者向けのサービスではありますが、さまざまな点で異なるため以下の表でそれぞれの特徴をみていきましょう。
参考サイト:【表比較でわかる!】サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)とは?特徴や費用、入居の流れを解説|ベネッセスタイルケア
サ高住はあくまで「サービスが付帯する高齢者向けの賃貸住宅」で、住宅型有料老人ホームは「生活の補助をしてくれる施設」、シニア向け分譲マンションは「シニア層向けの販売住宅」です。
サ高住は、生活の自由度が老人ホームよりも高く、初期費用が一般的な賃貸住宅と同等程度などの理由で利用者が増えているようです。
サ高住にみる空調・換気設備
サ高住のように高齢者を対象とする施設では、居住者が快適に過ごすために空調・換気設備を完備しなければなりません。
ここでは、施設内で気を付けたい空調・換気設備のポイントについて解説していきます。
- 施設内の室温管理
- 換気と消臭
- 施設内の乾燥対策
施設内の室温管理
サ高住で気を付けたいことの一つが、施設内の室温管理です。
空調設備は快適な室内温度を保つだけではなく、寒暖差によって体調を崩してしまうなどのリスクも考えられるため、環境やその時々の状況によって調整が必要になる場合があります。
業務用エアコンには人の動きや床面の温度を検知して自動的に温度を調整してくれるセンサー付きのものも販売されていますので、室温を管理するうえではおすすめです。
換気と消臭
食堂やリハビリ室、ロビーなど人が多く集まるスペースでは、空気が汚れやすく、感染症リスクを高める可能性があります。
健康面から見ても、換気は必要になってきますので、空調設備と共に給気・排気を1台でまとめて行う高機能換気設備(全熱交換器)の導入もおすすめです。
▼高機能換気設備(全熱交換器)の詳細はこちら
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また、高齢者施設で気になる点と言えば、「ニオイ」です。
およそ80%の施設がニオイについて気になると回答しています。
複数名で過ごす環境のため、全員が快適に生活するためにはニオイの対策は必要不可欠です。
参考サイト:高齢者施設のにおい環境と対策に関する全国調査
脱臭効果のあるエアコンとして有名なのが、CMなどでも耳にしたことある、ダイキン「ストリーマ」やパナソニック「ナノイー」です。
過去の記事にて、ストリーマ・ナノイーについてご紹介しておりますので、そちらもあわせてご覧ください。
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施設内の乾燥対策
年齢を重ねていくと肌の乾燥や保湿機能が低下してきます。
湿度が低い環境で過ごすことによってさらに乾燥が進み、それが原因で肌のバリア機能が低下して、肌のひび割れや湿疹、かゆみなどさまざまな症状を引き起こす可能性があります。
また湿度はお肌のトラブルだけではなく、飛散するウイルスや体感温度にも大きく影響します。
感染症の原因にもなるウイルスは、乾燥すると空気中に舞い、体内に侵入しやすくなります。
しかし湿度が高くなるとウイルスは水分を吸着し、空気中に舞うことができなくなるため、感染症などのリスクを下げることができます。
そのため、肌の保湿や感染リスク軽減のためにも、冬は加湿で空気中の水分量を増やしましょう。
加湿器を置くのも一つの手ですが、先ほどご紹介した高機能換気設備(全熱交換機)には、加湿付のものもありますので、そちらの導入もおすすめです。
サ高住を経営するメリット
では、サ高住を経営する場合、どのようなメリットがあるでしょうか。
主なメリットとしては、以下の4つが考えられます。
- 超高齢化社会により需要が高い
- 不動産取得税の軽減措置がある
- 固定資産税の減税措置がある
- 国から補助を受けられる
超高齢化社会により需要が高い
サ高住への入居者、登録者は増加傾向で、地域によっては入居待ちが発生しているケースも散見されます。
以下の図によると令和5年の8月時点でサービス付き高齢者向け住宅の登録件数は284,154戸ほどです。
国政でサービス付き高齢者向け住宅の目標登録戸数は、2025年(令和7年)までに60万戸の整備をするとされています。
つまり、現在は目標の半分にも到達していないため、今後も高い需要は続くと考えられます。
不動産取得税の軽減措置がある
不動産所得税では家屋と土地の税制優遇が適用されます。
また、戸数×1,200万円が課税標準から控除され、土地は以下のうちで大きい方が減額されます。
- 45,000円
- 家屋の床面積の2倍(200平方メートル限度)に相当する家屋の価格の1/2に3%を乗じた額
ただし、この軽減措置は各種要件を満たす必要があります。
要件に関しては以下のページをご参照ください。
参考サイト:サービス付き高齢者向け住宅_2版.indd
固定資産税の減税措置がある
新築でサ高住を建てた5年間は、建物にかかる固定資産税額の2/3が減額されます。
なお、固定資産税の減額を受けるには、以下の条件を満たさなくてはなりません。
- 1戸当たりの床面積30㎡以上160㎡以下(共有部分を含む)
- 戸数は10戸以上
- 主要構造部が耐火もしくは準耐火構造
- 建設費補助を国もしくは地方公共団体から受けていること
ただし、支給には10年間登録運営することが条件で、もしも10年に満たずに廃業となれば受け取った補助金は返却する必要があります。
サ高住では空調・換気設備を整え、快適な空間作りを
日本は現在、超少子高齢化社会を迎えつつあります。
高齢者の方が安心・安全に暮らせる住まいを確保するため、国はさまざまな補助を考案しています。
ただし、サ高住の登録は複数の条件を守る必要があり、利用者が快適に過ごすためには空調・換気設備の整備はとても重要です。
サ高住の施設において、空調・換気設備工事をご検討の方はぜひオーソリティー空調にご相談ください。
空調・気設備の設置から、最適な空気をつくる最新設備の施工プランご提案まで、空間のトータルコーディネートができるオーソリティー空調にお任せください。
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