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節電意識調査から学ぶ!業務用エアコンの冷房効率を高めるコツ
2024.08.09 社内情報
みなさまこんにちは。目玉焼きには醤油をかける派、フジです。
今やどこでも見ることができる「業務用エアコン」は、夏の暑さや冬の寒さを快適にするために欠かせない設備です。
しかし、その使用には大量の電力が必要であり、導入をしている企業のコストや環境への負担を増加させる要因となります。
2024年2月時点の意識調査によると、多くの人が節電を意識しているものの、その具体的な方法や効果についてはまだ十分に理解されていないことがわかる結果が発表されています。
そこで今回は、業務用エアコンの冷房機能を効率的に利用し、節電を実現する方法について考えていきます。
目次
節電意識と現状
節電意識の高さ
株式会社ナビットによる2024年の調査結果によると、1,000人の回答者のうち93.6%が「節電を意識している」と答えています。
これは多くの人がコスト削減や環境保護に関心を持っていることを示しています。
しかし、節電の具体的な方法やその効果については、まだ十分に理解されていない部分もあるようです。
節電の効果とその実感
「節電への取り組みで効果を感じたか」というアンケートでは、「変化があった」と感じる人は34.1%にとどまっています。
この結果から考えられるのは、3つ。
①節電の行動が不十分だった。
②大きな変化ではないため、体感しにくい。
③近年は節電をうたった家電が多いため、多少の節電方法では効果が出ない。
③に関しては、使用しているのが最近の機械であれば、よりその差がわかりにくいかもしれません。
では、節電の効果を最大限に引き出すためには、どうすれば良いのでしょうか?
具体的かつ実践的な方法を考えていきます。
業務用エアコンの節電方法
エアコンの設定温度に注意
エアコンの設定温度は、最も簡単な節電方法です。
環境省では、夏季の室温は28度を推奨しています。ここがよく勘違いされているのですが、あくまで“室温”が28度なのであって、エアコンの設定温度ではないということです。
室温が28度以上になっているのにも関わらず、設定温度を28度にしていると、室温が予想以上に高くなってしまい、体調不良の原因にもなりえますので注意しましょう。
空間の広さなどに合わせ、室温が28度になるよう運転を行うことによって、過剰な冷却を防ぎ、かつエネルギー消費を抑えることができます。
設定温度を1度上げることで、約10%の消費電力を節約できるとされていますので、外気温や天候にあわせての設定を検討してみてください。
効率的な運転時間の設定
エアコンの運転時間を効率的に設定することも重要です。
オフィスであれば、特別な理由がない限り業務時間外にはエアコンをオフにする、あるいは自動でオンオフを切り替えるタイマー機能を活用することで、無駄なエネルギー消費を抑えることができます。
空気の流れを工夫する
空気の流れを工夫することで、エアコンの効率を高めることができます。
例えば、扇風機やサーキュレーターなど、空気の流れを生み出すものを併用することで、冷気を空間全体に均一に行き渡らせることができます。
また、エアコンの吹き出し口を適切に調整するなどして、冷気が直接人に当たらないようにする工夫も重要です。
効率的に空間を冷やす方法
適切なメンテナンスの実施
業務用エアコンのフィルターや内部は、定期的に清掃を行うことが推奨されています。
フィルターが汚れていると、機械の持つ本来の性能が発揮されないなどで、空気の流れが悪くなり、冷却効率も低下してしまいます。
定期的なメンテナンスを実施することで、エアコンの性能を維持しながら、消費電力を極力抑えることができます。
遮光カーテンやブラインドの活用
直射日光が室内に入ることで室温が上昇し、冷暖房での負荷が増加してしまいます。
そこで、遮光カーテンやブラインドを適切に活用することで、日光や熱を遮ることができ、室温の上昇を抑えるとともに室温が設定温度に達するまでの時間短縮にも繋げることができます。
機器の適正配置
業務用エアコンの稼働効率を最大限に引き出すためには、機械の設置場所も重要です。
例えば、エアコンを風通しの悪い場所に設置してしまうと、空気が上手いように流れず、冷暖房の効率が悪くなってしまいます。
また、吹き出し口の周りに障害物を置かないようにすることも、効果的な空気の循環を実現するために重要です。
節電意識の向上と企業の取り組み
社内での節電意識の啓発
節電意識を高めるためには、その施設で過ごす・働く人々の協力が必要です。
一人ひとりが節電を意識して具体的な行動を取ることで、施設全体の消費電力を削減することができます。
仮にオフィスなどであれば、定期的な消費電力に関する情報共有を行うことで、実際の消費電力を一人ひとり把握することができ、節電意識を高めることができます。
節電設備の導入
節電の取り組みとして、節電対応機器の導入や最新の機械への交換も効果的な場合があります。
消費電力が高効率の業務用エアコンや、無駄な消費を抑える最新の家電製品を導入することで、日常的に消費を削減することが見込めます。
また場合によっては、太陽光発電などの再生可能エネルギーを積極的に利用することも、環境負荷の軽減に貢献します。
エアコン節電術:冷房効率を高める実践ガイド
業務用エアコンの使用における節電は、単に電気代を節約するだけでなく、省エネルギーによる環境保護にもつながる重要な取り組みです。
以下5つの項目を実践することで、効率的に空間を冷やしながら消費電力を抑えることができます。
- 設定温度の見直し
エアコンの設定温度を、1度上げる(26→27度へ変更、など)だけで、消費電力を約10%削減できるといわれてます。環境省の推奨する室温は夏場で28度ほどです。 - フィルターの定期的な清掃
フィルターに汚れが付着していると、エアコンの稼働効率が下がり、余分に電力を消費してしまいます。一定期間ごとのフィルターを掃除が重要です。 - サーキュレーターや送風機の併用
サーキュレーターや送風機を併用することで、冷房によって温度変化させた空気を部屋全体に強制的に循環させ、より効率的に冷やすことができます。 - 遮光カーテンやブラインドを使用
直射日光を遮る。窓からの熱エネルギーを遮ることで、室内の温度上昇を防ぎ、エアコンの負荷を減らすことができます。 - 使用しない空間のエアコンをこまめに停止する
空間を長時間使わない場合はエアコンの電源を切ることで、無駄な電力消費を防ぐことに繋がります。ただし、短時間での利用再開になると消費電力がその分かさんでしまう為、電源を切った方が良いのかには注意が必要です。
これらの節電方法を無理なく取り入れることで、エアコンの効率を最大限に引き出しながらも、消費電力を抑えることが可能です。
今回ご紹介したアンケート結果からも、多くの人が節電を意識して生活していることが明らかになりましたが、その大半が効果の実感ができていないことがわかりました。
夏場の冷房設備の稼働において、どうするのがより効率よく、省エネ化を進めることができるのか、一度、プロに相談してみるのも良いかもしれませんね。
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