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業務用エアコンから水が!?エアコンからの水漏れの対処方法を解説
2024.08.30 空調機器活用ノウハウ
業務用エアコンに関するトラブルとして、「室内機から水が出てきた!」といったケースが起こりうる場合があります。
突然、業務用エアコンから水が滴れ落ちてきたら、困りますね。
そして、エアコンの水漏れは、放置すると多くのリスクを発生するため、速やかに解消したいものです。
この記事では、業務用エアコンの水漏れの原因と水漏れを放置することによるリスク、対処方法について解説していきます。
目次
業務用エアコンが水漏れをする原因
業務用エアコンが水漏れをする原因は、以下のようなものが挙げられます。
- ドレンホースの詰まり
- エアコン内部の部品の不具合
- エアコンの設置不良
- 冷媒不足や過多
- その他考えられる原因
ドレンホースの詰まり
ドレンホースとは、室内機内で発生した水を外へ排出するためのものです。
このドレンホースは口が開いた状態で外にあるため、ここから虫が侵入したりゴミが入ったりすることがあります。
また、エアコンは室内の空気や外気を取り込み、温度調節して室内に冷温気を放出します。
その際、空気中のほこりや油脂分などがエアコン内部に付着、蓄積してしまいます。
ゴミなどは結露水によってドレンパンと呼ばれるエアコン内部の受け皿にたまりますが、冷房時に発生した水と合わさってヘドロ状になり、ホール内で詰まってしまう場合があります。
その結果、うまく排出されずにエアコン内部にたまった水があふれ出してしまいます。
エアコン内部の部品の不具合
経年劣化により、業務用エアコンの部品が不具合を起こすことで水漏れが発生してしまうといったケースもあります。
ドレンポンプやドレンアップメカの故障や、ドレンパンの破損などがよくある事例です。
エアコンの設置不良
まれに、業務用エアコンの設置直後に水漏れを起こす場合があります。
このようなときは、工事不良の可能性も考えられます。
特に多いケースは、ドレンホースの逆勾配です。
水が高いところから低いところへ流れる性質を利用して、ドレンホースは水が自然と下に流れるよう、傾斜をつけて設置します。
しかしこの部分が本来と逆向きに取り付けられていると、正常にドレンパンに水をためられず、ドレンパンから水が溢れて、水漏れとなります。
冷媒不足や過多
まず、冷媒ガスが不足すると熱交換がうまく行われずに、室内機内で結露を起こす可能性があります。
その場合、想定以上の結露量となり、結果的に水漏れを招く原因となります。
また反対に、冷媒ガスが多すぎる場合も水漏れの原因となり得ます。
原因としては、冷媒ガスが多すぎるとエアコン内部の圧力が上がり、結露が発生しやすい状況になるためです。
その他考えられる原因
以下のようなケースも業務用エアコンの水漏れの原因になります。
- ドレンホースからの雨水の侵入
- 建造物の建材の影響による室内と屋外の気圧差
ドレンホースを伝って、外から雨水が室内に入り込むことで水漏れを起こすケースもあります。
これは室内機より室外機の方が高い場所に設置されている場合に起こりやすい現象です。
また、閉め切った気密性の高い建物で換気扇を回すと、室内よりも屋外の方の気圧が高くなり、外から空気が入り込むようになります。
その結果、結露水を外に排出しにくくなり、水漏れを発生させることがあります。
業務用エアコンの水漏れを放置するリスク
業務用エアコンは、水漏れをしてもすぐに使えなくなるわけではありません。
しかし、使えるのであればとそのまま使い続けたり放置したりすると、以下のようなことが起こってしまう場合があります。
- 悪臭の発生
- 漏電事故の可能性
- 壁や床の劣化
悪臭の発生
ドレンホースの詰まりが水漏れの原因だった場合、ホースの中にはゴミやほこり、カビなどと内部の水が混ざり合ったヘドロ状のものがたまっています。
そこには雑菌が繁殖するため、次第に悪臭を放ちだします。
漏電事故の可能性
事務所や会議室、食堂など、業務用エアコンが設置されている場所によっては多くの電源が使われています。
そこで業務用エアコンが水漏れを発生させると電子機器に水がかかり、漏電や故障につながる可能性があります。
壁や床の劣化
漏れた水が壁や床に染み込み、その結果、建材や壁紙、床材などの劣化し、変色や腐敗を起こしてしまう可能性も考えられます。
業務用エアコンの修理だけでなく、壁や床の修理やリフォームが必要になる場合もあるため、より時間も費用もかかってしまいます。
水漏れの対処方法
業務用エアコンから水が漏れているのを発見したら、すぐに専門の業者に相談しましょう。
しかしながら、繁忙期などですぐの対処ができないこともあるかもしれません。
そんなときはまず、以下3点をぜひ試してみてください。
・ドレンホースの詰まり解消
・フィルターの掃除
・エアコンの水抜き
いずれの方法も感電や事故を防ぐため、まずはエアコンの電源をオフにし、コンセントを抜く(もしくはブレーカーを落とす)ことから始めましょう。
ドレンホースの詰まり解消
ドレンホースは室外にあるため、ゴミや虫などが詰まる可能性があります。
詰まりの解消は、単純にドレンホース内に詰まっている物を排除することで解消しますが、詰まり具合や詰まっている物によってはうまく取れない場合があります。
その時は、ホームセンターなどで購入できる「ドレン用サクションポンプ」を使ってみましょう。
【ドレンホースの掃除方法】
- ドレンホースの出口から割りばしや使い古しの歯ブラシなどを使い、枯葉やごみなどがあれば取り除く。
- ドレンホースクリーナーの口をドレンホースの排出口と合わせる。
- ドレンホースクリーナーの持ち手を引っ張り、中のゴミを吸い上げる。
- ドレンホースクリーナーをホースから外してゴミ袋などに向け、汚水やごみなどが完全に排出されるのを待つ。
ドレンホースクリーナーを押し上げると中身が逆流してしまうので、引っ張ったあとに間違えて押し上げたりしないようにしましょう。
もし掃除機を使う場合は、掃除機の吸い込み口に布を張り、ホースの排出口から吸い込みます。
水を吸い込んでしまうと掃除機が故障する可能性があるため、水が出てきた場合はすぐに止めましょう。
フィルターの掃除
軽度の水漏れの場合、フィルターを掃除するだけで解消できることがあります。
【フィルターの掃除方法】
- フィルターを取り外し、掃除機で埃などを吸い取る。
- 油汚れなどがある場合は、お湯に中性洗剤を薄めたものを使って洗浄する。
- 日陰で完全に乾かして、エアコンに装着する。
エアコンの水抜き
業務用エアコンのタイプによっては、パネルを外して水抜き用ゴム栓を開けることで水抜きができます。
バケツと雑巾を用意し、周囲の電化製品が濡れないようにしたうえで、必ず2人以上で作業してください。
脚立を使う場合はヘルメットを着用したり、脚立を支えてもらったりしましょう。
【エアコンの水抜き方法】
- エアコンのパネルを開け、一人がバケツを水抜き栓の下で抱える。
- 水抜き用ゴム栓を開け、中の水を全部流す。
- 排水口周辺の汚れを取り、ゴム栓をしめてパネルを戻す。
業務用エアコンの水漏れ防止は日々のメンテナンスが重要
業務用エアコンはさまざまな原因で水漏れを起こしますが、日々のメンテナンスを欠かさないことで水漏れ防止の可能性を高めます。
たとえば、フィルター清掃などが挙げられます。
フィルターに汚れがたまっていると、うまく室内の空気を吸い込めず、余計に稼動してしまいます。
その結果、設定した温度以上に冷やし過ぎてしまうため、結露水が増え、排水し切れず水漏れにつながります。
そのため定期的な清掃をおすすめします。
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