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厨房の危険な暑さはエアコンで解決できる? 考えられる4つの暑さ対策とは
2024.09.13 空調機器導入ノウハウ
- 厨房内の環境改善の方法について
- 厨房内が高温になると発生するリスク
- 厨房内の快適性を向上させる方法について
近年の日本の夏は気温上昇により体調管理が難しくなっていますが、特に飲食店の厨房は、季節を問わず暑さが充満しやすい場所です。
夏場の忙しいピーク時には、サウナ状態になってしまうことも珍しくありません。
どうすれば暑い厨房を少しでも涼しくできるだろうか、と悩む経営者の方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、厨房が高温多湿になりやすい理由や、厨房が暑いと発生するリスク、具体的な対応策について解説していきます。
目次
厨房は温度・湿度ともに高くなりやすい
お店によって厨房が独立しているかオープンな状態になっているかは異なりますが、厨房の中は温度も湿度も上がりやすい場所です。
その主な理由は、次の3つが考えられます。
- 閉鎖的な空間で風が通りにくい
- 強い火力を使用する
- 料理や洗い場などから水分が出る
厨房は風が通りにくい構造になっていることが多いうえに、複数の強い火力を狭い場所で使うため、高温になりがちです。
また、調理工程でお湯を沸かしたり食材を茹でたりすること、洗い場があることなどから、必然的に湿度も高くなります。
特に夏場の飲食店の厨房はまるでサウナのようになることも多く、さまざまなリスクを発生させる可能性があります。
厨房の望ましい気温・湿度とは
厚生労働省の大量調理施設衛生管理マニュアルには、以下のことが望ましいと記載されています。
- 十分に換気を行う
- 高温多湿を避ける
- 厨房の温度は25℃以下に保つ
- 厨房の湿度は80%以下に保つ
湿度80%以下で温度が25℃以下の環境は、人にとって過ごしやすい環境です。
ただし前述の通り、飲食店の厨房、特に真夏の時期は温湿度の調節が難しくなります。
厨房に温湿度管理が重要な2つの理由
厨房に温湿度管理が必要な2つの理由は以下です。
- 衛生管理のため
- 従業員の体調管理のため
衛生管理のため
雑菌は20〜40℃の間が最も活発に活動し繁殖します。
そのため、食材をその気温の中で長時間放置しないようにしなければなりません。
特に細菌が活発化するのは35℃前後ですが、夏場の厨房は暑くなりやすいため、食材の管理がとても重要です。
取り出した生鮮食品を調理台の上に放置はできませんし、頻繁に冷蔵庫を開閉すると冷蔵庫内部の温度が上がってしまうため、開閉頻度を少なくする努力も必要になります。
厨房では交差汚染に気を付け、消毒を徹底していても、雑菌を完全に死滅させることは困難です。
つまり、食中毒の発生を抑えるためには、温湿度の管理がとても重要なのです。
従業員の体調管理のため
経営者は、厨房で働く従業員が熱中症にならないように、環境を整える必要があります。
厨房内は刃物や火器などを扱っていますので、厨房で働く方の体調管理は特に注意しなければいけません。
そして、厨房の暑さによる従業員の体調不良で引き起こされるリスクは、以下3つが予想できます。
- 料理提供サービスの遅延
- 調理のミス
- 従業員の体調不良による人員不足
熱中症は命にかかわることもあり、楽観視できません。
また、調理のミスや料理の提供が遅れることなどがあれば、お店の評判に影響しかねません。
そうならないために、お店の規模や設置環境に合った空調・換気設備を適切な位置に設置して厨房の快適性を保つことがとても重要です。
厨房内の暑さ対策に効果的な4つの方法
厨房内の気温と湿度の対策は、以下の4つがあります。
- エアコンの交換やフィルターの掃除
- 換気扇の交換
- コックコートの改良や交換
- 従業員のマメな休憩
エアコンの交換やフィルターの掃除
エアコンがお店の規模に合っていなかったり、古い機器で冷房能力が落ちていたりするような場合は、入れ替えを検討しましょう。
規模に見合ったエアコンを使っているか、排気設備が十分であるかがわからない場合は、業者への相談がおすすめです。
厨房用の空調機もあるため、一度お店の設備を見直してみてはいかがでしょうか。
また、エアコンのフィルターをこまめに掃除しましょう。
特に厨房のフィルターは油汚れなどで詰まりやすいため、定期的な掃除を心掛ける必要があります。
換気扇の交換
掃除をしていても排気が十分でないと感じる場合は、換気扇の性能が低い可能性も考えられます。
換気扇をグレードの高いものへ交換することも検討してみましょう。
コックコートの改良や交換
コックコートとは厨房着のことです。
基本的に、厨房の人が着る服は調理の際の安全対策として耐熱性が高い生地で作られますが、そのような服は熱がこもりやすいというデメリットを持っています。
そこで、コックコートを通気性のよい制服や速乾性に優れている制服に改良、もしくは新品のコックコートに交換してみましょう。
季節や現場に応じた衣服にすることで、仕事の際に快適に過ごしやすくなります。
従業員のマメな休憩
暑い中で忙しくしていると、気が付かないうちに脱水症状を起こしていることが多くあります。
忙しい時間帯でも、厨房の従業員が交代でこまめに休憩を取れたり、常に水分補給ができる環境にすることで、体調不良をきたすリスクを下げることができるのでしょうか。
その際には、塩分と水分をしっかり取るようにしましょう。
目安としては、15分おきの水分補給と塩分補給をし、一気に飲まず、口内を湿らせる程度でも効果があります。
現場に合った空調機器・設備配置
環境に合わせて設備を配置することは大切です。
規模に見合った設備を持っていても、最適な箇所に設置されていなければ十分に効果を発揮できません。
そして、現場にあった空調機器を選ぶようにしましょう。
たとえば常に煮炊きしていて湿度が高い厨房の場合、多湿環境では十分な効果を感じにくい気化式冷風機よりも、扇風機やサーキュレーターの方が相性がよいと言えます。
また、厨房全体を冷やすエアコンとともに、ピンポイントに従業員を冷やす「フレキホース」などの利用も検討してみましょう。
エアコンの冷たい空気を直接人に当てるため、体温を下げやすくし、熱中症を予防できます。
オーソリティー空調では、現在設置されている機器や状況を確認・分析し、最適な設置方法や適した機種のご提案をいたします。
▼以下の記事で厨房の設備改善実績をご覧いただけます。
SMILE BASE CAFE 池袋店
従業員の健康と衛生管理ために厨房内の環境を整える
飲食店の厨房は、どうしても高温多湿になりやすい場所です。
だからといって厨房の暑さ対策を適切にしなければ、食中毒が発生したり従業員が体調不良で倒れたりといった、お店にとって致命的なことが発生する可能性も出てきます。
お店の規模に合った空調設備を適切な場所に設置し、厨房内の快適性の向上を目指しましょう。
お店に合った設備や環境を整えるための方法については、ぜひオーソリティー空調までご相談ください。
換気設備の設置から、最適な空気をつくる最新設備の施工プランご提案まで、空調のトータルコーディネートができるオーソリティー空調にお任せください。
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