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学習塾の空調設備は生徒の学習効率に影響を与える! 集中できる快適な空間作りを解説
2024.10.25 空調機器導入ノウハウ
- 集中力を高めるために必要な温度と湿度とは
- 学習塾に最適な空調設備とエアコンの選び方
学習塾にはさまざまなタイプの教室がありますが、どの教室にも共通しているのは、子どもたちが集中して学習できる環境を整えることが大切という点です。
それらをより高めるために必要となってくる要素は、最適な温度・湿度・二酸化炭素などの室内環境です。
この記事では、学習塾ではなぜ快適な空間が必要であるのか、最適だとされる温度・湿度・二酸化炭素濃度について解説していきます。
また、学習塾に設置する業務用エアコンの選び方についても説明しますので、ぜひご参考ください。
目次
学習効率を高めるには空調設備が必須
人間が勉強や仕事といった、何かに集中するためには「温度」と「湿度」、そして「二酸化炭素濃度」のコントロールが必要です。
日本には四季があり、近年の夏場は温度の上昇が著しいうえに湿度も高く、真冬は場所によっては雪に埋まりひどく乾燥します。
そのため学習をする場には、空調設備(エアコンや加湿器)をしっかり整えることがとても重要です。
学習塾で集中力を高めるために最適な温度とは
温度や湿度が人の作業効率や集中力に影響を与えることは、世界中のさまざまな実験から明らかになっています。
2006年に行われたヘルシンキ大学とローレンス・バークレー国立研究所の共同研究では、一般的な職場を想定して22度が最適であるとの結果が出ました。
文部科学省が令和4年の4月に施行した学校環境衛生基準では、教室などの環境について「17℃以上、28℃以下であることが望ましい」と記載されています。
学習塾は子どもたちが長時間勉強に向き合う場であるため、効率よく集中力を上げ、学んでいることをスムーズに吸収できるように最適な空間を作らねばなりません。
ちなみに、行う学習内容によっても最適な温度は異なるとされています。
たとえば、数学の計算問題や英単語・歴史の暗記など、頭の回転や作業スピードが必要な場合は、室温を低めに設定し、国語の長文読解や数学の記述問題に取り組む際には、高めの設定がよいとされています。
そのため、おおむね22℃〜25℃程度に保たれていると、子どもたちの学習に適した環境だと言えるでしょう。
外気との差が大きいと風邪を引きやすくなるため、夏場は25℃に近く、冬場は22℃に近い気温での設定がおすすめです。
学習塾で安心して過ごせる最適な湿度とは
前出の文部科学省が出している学校環境衛生基準によると、教室などの一般的な湿度は「30%以上、80%以下であることが望ましい」とされています。
高湿度の中では汗が蒸発しにくくなり、体内に熱がこもりやすく熱中症を引き起こす恐れがあります。
しかし一方で、湿度が低いときは乾燥による肌や粘膜のかゆみ、ドライアイなどが発生する恐れがあるため、湿度が低ければ良いというわけでもありません。
ちなみに受験生の大敵、インフルエンザなどの感染症は湿度が40%以下の環境では、ウイルスの生存率を高めます。
そのため冬場の教室では、相対湿度が40%以上に保つようにするとよいでしょう。
冬は感染症に要注意!
みなさん、こんにちは。 タマです。 新年あけましておめでとうございます! 本年もどうぞよろしくお願いいたします。 休暇を終えて、すっかり通常の生活に戻ってしまいました。 毎年、年末年始のお休み期間が終…
二酸化炭素濃度は1,000ppm以下を維持する
二酸化炭素が多くなってしまった室内では、頭がぼーっとして集中力が途切れ、勉強効率が下がってしまいます。
特に学習塾のようにひとつの部屋内に大勢の人間がいるような環境では、換気をしなければ二酸化炭素濃度がどんどん高くなります。
そのため、室内は1,000ppm以下で維持するのがおすすめです。
最近は二酸化炭素濃度を計測する装置を壁に設置しているところも多いのですが、ない場合は1時間に2回、それぞれ5分以上窓やドアを開けて空気の入れ替えを実施してみてください。
換気扇がついている場合は、常に回すことで二酸化炭素濃度を低く保てます。
学習塾に最適なエアコンの選び方
学習塾でのエアコンの選び方についてみていきましょう。
塾は子どもたちが集まって勉強するという場所であるため、夏に涼しく冬に暖かい室内が維持できればそれでよい、というわけではありません。
以下の条件に合うかどうかが大切です。
- 教室に最適な形状を選ぶ
- 音が静かなものを選ぶ
- 温度制限や操作ロック機能がついたものを選ぶ
教室に最適な形状を選ぶ
教室に最適な形状のエアコンを選ぶことにより、冷暖房の効率を高めたり子どもたちへの負担を減らせます。
エアコンは「露出型」と「天井埋込型」の2つに大別できます。
教室の形や幅などによって選択しましょう。
- 壁掛け型エアコン:一般的な家庭に設置されるエアコンと同様。設置が容易でコストパフォーマンスがよい。
- 床置き型エアコン:床に置くタイプのエアコン。設置や移動が容易で壁掛けタイプより大きな部屋に適している。
- 天井カセット型エアコン:天井に室内機を埋め込むタイプ。見た目がすっきりして広範囲をカバー可能。吹き出し口は4方向、2方向、1方向などの種類がある。
- ダクト型エアコン:天井内にダクトを通して冷風や暖風を供給するタイプ。複数の教室や空間を1台のエアコンでカバーできる。
音が静かなものを選ぶ
業務用エアコンの運転音が大きいと、子どもたちが音を勉強に気にして集中できない場合があります。
学習の邪魔にならないよう、なるべく運転音が静かなエアコンを選びましょう。
温度制限や操作ロック機能がついたものを選ぶ
人によって暑い・寒いの基準は異なりますが、誰でもエアコンの温度設定が変更できてしまうと、子どもたちによって極端な気温に設定されてしてしまうことも考えられます。
温度制限や操作ロック機能がついたエアコンであれば、気温を一定に保ちやすくなります。
学習塾での馬力の目安
室内の広さに合った業務用エアコンを選ぶためには、どのくらいの広さにどのくらいの馬力が必要かを知っておくことも大切です。
以下では、広さに対しての馬力の目安を紹介します。
- 10~30㎡:1.5~2.0馬力
- 25~40㎡:2.3~2.5馬力
- 35~70㎡:3~4馬力
- 60~100㎡:5~6馬力
- 100~145㎡:8~10馬力
ただし、室内が木造か鉄筋かによっても効きが左右されるため、不安がある方は専門の業者に相談することをおすすめします。
学習塾の空気環境は勉強効率を左右する
学習塾は子どもたちが勉強をする場所です。
人は気温によって集中力が増減することが数々の研究によって判明しているため、塾内は空調機器によって快適な空間が保たれている必要があります。
冷房や暖房がムラなく十分に効いていること、換気もしっかりされ空気中に酸素が十分にあることが、「頭が冴える」環境を作ります。
また、教室の規模によって必要な設備は異なるため、快適な環境を作るためにはどうすればいいのかお悩みの方は、ぜひ一度オーソリティー空調までご相談ください。
最適な空気環境をつくるためのご提案から工事まで、空間のトータルコーディネートができるオーソリティー空調にお任せください。
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