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不快指数とは? 年中快適に過ごすための方法を解説
2025.01.31 空調機器活用ノウハウ
- 不快指数と健康ついて
- 不快指数の計算方法と基準
- 季節ごとの湿度と気温の調整方法
「ムシムシする…」と感じるとき、なぜかイライラしたり、行動が億劫に感じたりします。
温度や湿度は私たち人間に大きな影響を与えており、不快感は不快指数と呼ばれる数値で表すことができます。
この記事では、快適に過ごしていくために知っておきたい「不快指数」について解説していきます。
目次
不快指数は人間が感じる不快感を数値化したもの
気象庁では、不快指数を「気温と湿度による『蒸し暑さ』の指数」と解説しています。
1959年にアメリカで電気使用量を予測するために使われた数値で、湿度が高い日本では、1961年から不快指数が使われています。
日本人の場合、不快指数が77を超えると不快感を覚える人が増え、85になると93%の人が不快を訴えるそうです。
ただし、体に感じる蒸し暑さは気温と湿度以外にも風速などの条件によっても左右されるため、不快指数と体感は必ずしも一致しません。
また、快適感は人種・性別・季節・年齢・慣れなどによっても差が生じます。
不快指数の求め方
不快指数の計算方法は以下の通りです。
【不快指数=0.81×気温+0.01×湿度(0.99×気温-14.3)+46.3】
たとえば気温が30℃、湿度80%のときの不快指数の計算は、
不快指数=0.81×30 + 0.01×80(0.99×30-14.3)+46.3になるので、82.92です。
つまり、不快指数は82.9となり、体感は「暑くてたまらない」状態にあると分かります。
以下は不快指数と体感の目安です。
~55 :寒い
55~60:肌寒い
60~65:何も感じない
65~70:快い
70~75:暑くない
75~80:やや暑い
80~85:暑くて汗が出る
85~ :暑くてたまらない
参考文献:https://www.orionkikai.co.jp/technology/pap/temperature-humidity/
不快指数と暑さ指数の違い
不快指数と同じく指標とされているものに「暑さ指数(WBGT)」があります。
暑さ指数とは人間の熱バランスに影響が大きい気温・湿度・輻射熱を取り入れた温度の指標で、熱中症の危険度を判断する数値として使われています。
不快指数を下げるためには温度・湿度管理が必要
学校や病院、オフィス、店舗などで不快指数を下げたいときは、温度や湿度のコントロールが必要です。
体感目安表でいうと、不快指数60〜65の「何も感じない」、65〜70の「快い」を目指していきましょう。
換気は年中必要
夏場でも冬場でも、換気は重要です。
換気の最大の目的は、室内の空気環境を悪化させる物質や、ダニ、粉塵などといったアレルゲンを屋外へ出すことが挙げられます。
また、アレルゲンを外に出す以外にも、以下のような目的があります。
・結露やカビ発生の防止
・シックハウス症候群の防止
・リフレッシュ効果
・冬場の一酸化炭素中毒を防止 など
暑いときや寒いときでも換気はこまめに行いましょう。
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季節ごとの温度・湿度のコントロールの仕方
春と秋を除いた、人が不快に感じやすい季節ごとに温度・湿度のコントロール方法をみていきましょう。
初夏(梅雨時)
6月から7月にかけて訪れる梅雨時期は、気温はさほど高くありませんが、相対湿度は高めです。
この時期は湿度が高いことによって不快指数が上がり気味になります。
湿度を低くするには、「空間を冷やす」か「除湿を行う」が効果的ですが、冷房をつけるとまだ肌寒いと感じる梅雨の時期は、湿度だけを下げるため除湿器を使うことがおすすめです。
夏季
気温が上がると相対湿度も上がるため、夏場は温度・湿度ともに高くなります。
ジメジメと肌にまとわりつくような湿気を感じるうえ、暑さ指数にも注意が必要です。
汗が蒸発する際に体温が奪われるため、涼しさを感じますが、湿度が高いと汗がうまく蒸発せず、蒸し暑さを感じやすくなります。
そのため、夏場は温度・湿度の両方を適切に下げることが大切です。
ただし、外気と室温の差が大きいと寒暖差疲労を感じやすくなるため、エアコンの設定温度は27℃前後を目安にし、サーキュレーターなどを活用して室内の空気を循環させるようにしましょう。
冬季
冬場は暖房と加湿器を同時に使うことで温度・湿度をともに上げることが可能です。
このとき、暖房だけにしてしまうとより空気が乾燥し、感染症や肌荒れなどのリスク増加につながります。
室内の湿度を上げるためにも、エアコンをつけるときには加湿器も同時に付けておくのがおすすめです。
室温が上昇すればその空気中に含まれる水分量が増え、水蒸気を多く取り込めるようになるため、エアコンで室内温度を上げたところに加湿することが大切になってきます。
エアコンを上手に使って不快指数を下げよう
不快指数は「人が不快に感じる環境の状況」の指標です。
勉強や仕事の生産性、集中力、効率性などを高めるためには、不快指数は少ない方がよいということになります。
そのために重要なのは、気温・湿度・風の組み合わせです。
気温はエアコン、湿度は加湿器などで管理し、最適な空間を目指しましょう。
最適な空気環境をつくるためのご提案から工事まで、空間のトータルコーディネートができるオーソリティー空調にお任せください。
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