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不快指数とは? 不快指数の計算方法と快適に過ごすための対策方法を解説

2025.01.31 空調機器活用ノウハウ

不快指数とは? 不快指数の計算方法と快適に過ごすための対策方法を解説
この記事の重要ポイント

不快指数を適切にコントロールし、職場環境の生産性と快適性を両立させるための要点を整理しました。

  • 不快指数の正体:気温と湿度の組み合わせによる「蒸し暑さ」の指標。77を超えると不快を感じる人が急増します。
  • 窓開け換気の罠:夏場に窓を開けると外の湿気が入り込み、不快指数をさらに引き上げる原因になります。
  • 湿度の重要性:設定温度を下げるよりも、湿度を50〜60%に抑える方が、体感的な快適さは向上します。
  • 全熱交換器の有効性:外の湿気をカットしつつ換気ができるロスナイ等の設備が、オフィス等の対策には極めて有効です。

 

「エアコンの設定温度を下げても、なぜか体がだるい」「梅雨時期のオフィスがムシムシして業務に集中できない」と感じることはありませんか。その不快感の正体は、単なる気温の上昇ではなく、湿度との組み合わせによって決まる不快指数にあります。

特に不快指数が高い環境では、従業員の生産性が著しく低下し、イライラや疲労感、さらには熱中症のリスクも高まります。しかし、従来の窓開け換気では外の湿気をそのまま取り込んでしまい、不快指数をさらに引き上げるという矛盾が生じます。本記事では、このジレンマを解消し、換気と除湿を両立させる全熱交換器の活用術や、現場で即座に実施できる改善策をプロの視点で解説します。

労働生産性を左右する不快指数とは

不快指数は、気温と湿度から算出される「蒸し暑さ」の指標です。1959年にアメリカで考案されたこの数値は、単なる気象データではなく、職場の労働環境の質を測る重要なバロメーターとして活用されています。

あなたのオフィスの不快指数は?

不快指数(DI)は一般的に「0.81×気温+0.01×湿度×(0.99×気温-14.3)+46.3」という計算式で算出されます。まずは、現在のオフィス環境を以下の早見表で客観的に判定しましょう。

気温と湿度の相関図:一目でわかる不快レベル早見表

気温 / 湿度 50% 60% 70% 80%
24℃ 70.4(快い) 71.3(暑くない) 72.2(暑くない) 73.0(暑くない)
26℃ 73.4(暑くない) 74.5(暑くない) 75.5(やや暑い) 76.6(やや暑い)
28℃ 76.4(やや暑い) 77.7(やや暑い) 78.9(やや暑い) 80.2(暑い)
30℃ 79.3(やや暑い) 80.8(暑い) 82.3(暑い) 83.8(暑い)

なぜ「不快指数75」がビジネスの分岐点なのか

日本人の約半数が不快を感じ始めるラインが「不快指数75」です。これを超えると、集中力の低下、ケアレスミスの増加、さらには熱中症リスクまで顕在化します。従業員がパフォーマンスを維持できる適正ラインは不快指数70〜73と言えます。

日本人の7割が不快を訴える境界線指数77の正体

不快指数が77を超えると、統計的に日本人の約7割が不快感を覚え始めるとされています。指数が80に達すると「暑くて汗が出る」状態となり、85を超えると93%の人が「暑くてたまらない」と訴えるようになります。

不快指数の算出式:

不快指数 = 0.81 × 気温 + 0.01 × 湿度 × (0.99 × 気温 – 14.3) + 46.3

例えば、気温30℃、湿度80%の場合、不快指数は約82.9となり、非常に不快な状態にあることがわかります。

集中力低下を防ぐための温湿度による現状診断

室内のコンディションを客観的に把握するためには、温度計だけでなく湿度計を併用した定期的な診断が必要です。不快指数が高い環境では、人間の体温調節機能が働きにくくなり、脳の処理速度の低下やミスの増加を招くことが指摘されています。

不快指数の範囲 体感の目安 業務への影響
60 〜 70 快い・何も感じない 集中力が高まり、作業効率が良い
75 〜 80 やや暑い・不快を感じ始める イライラ感や疲労感が増し、ミスが懸念される
80 以上 暑くて汗が出る・たまらない 著しい効率低下。熱中症対策が必須のレベル

設定温度28℃でも不快指数を下げる湿度のコントロール法

環境省が推奨する「冷房時の室温28℃」の設定でも、湿度が低ければ不快感は大幅に軽減されます。

実務上のポイント:

設定温度を1℃下げるよりも、湿度を10%下げる方が快適に感じるケースも多いのです。湿度が50〜60%程度に保たれていれば、28℃の室温でも「暑くない」と感じやすくなります。

窓開け換気が不快指数を上昇させる湿気の流入

感染症対策や空気の入れ替えとして窓を開けることは一般的ですが、夏場や梅雨時期においては、これが不快指数を急上昇させる「罠」になることがあります。

除湿コストを倍増させる窓開け換気の経済的損失

エアコンでせっかく除湿し、温度を下げた室内に対し、窓を開けて換気を行うことは、外の「熱」と「湿気」をダイレクトに取り込む行為です。

エネルギーロスの警告:

窓開け換気は、計画的に行わなければ「除湿したそばから湿気を招き入れる」という非効率な繰り返しとなり、エアコンの電気代を増大させる直接的な原因となります。

負圧が生む隙間風からの湿気の侵入

換気扇が強力に回っている部屋では、室内の気圧が外より低くなる「負圧」の状態になります。この状態で窓を閉めていても、サッシの隙間やドアの下など、あらゆる建物の隙間から湿った外気が吸い込まれてきます。これが「エアコンをつけているのに、なぜか一部の席がジメジメする」原因の一つです。

外気の温湿度を直接受ける普通換気と熱交換換気の差

一般的な換気扇(普通換気)は、室内の冷えた空気をそのまま捨て、外の暑い空気をそのまま取り込みます。一方、熱交換換気(全熱交換器)を採用していれば、外のジメジメを大幅にカットした状態で新鮮な空気だけを取り込めるため、換気と快適性の両立が可能になります。

湿度を取り除く鮮度を取り込む全熱交換器のメリット

不快指数対策の切り札となるのが、三菱電機のロスナイやダイキン工業のベンティエールに代表される全熱交換器です。

外の湿気をカットしつつCO2濃度を低減

全熱交換器の最大の特徴は、換気の際に「潜熱(湿度)」も回収できる点にあります。

全熱交換器の導入メリット:

窓を開けずに二酸化炭素(CO2)濃度を適切に保ちつつ、不快指数を上げないという理想的な環境が実現します。特に人が密集しやすい会議室や執務エリアにおいて、その効果は顕著です。

エアコンの省エネ効果

全熱交換器を導入すると、エアコンが処理すべき「熱負荷」が激減します。外気を室温に近い状態まで調整してから取り込むため、冷房時のエネルギー回収率は約60〜80%に達することもあり、毎月の電気代抑制に大きく寄与します。

既存オフィスへの後付け工事におけるダクト設計の留意点

高機能な全熱交換器ですが、既存のオフィスへ後付けする際には、ダクト(空気の通り道)の設計に注意が必要です。案件ごとの建物の構造や空調システムとの整合性によって、最適な機種や工法は大きく変わるため、手戻りを防ぐためにも早期に専門家へ現地調査を依頼することが推奨されます。

現場の不快感を最小限に抑える設備導入

CO2センサーと湿度計を連動させた自動換気制御

室内の汚れや湿度に応じて風量を調整する自動制御システムが現在のトレンドです。CO2センサーと湿度計を全熱交換器に連動させることで、必要な時だけ必要な分だけ換気を行い、無駄なエネルギー消費を抑えつつ不快指数の上昇を未然に防ぎます。

什器配置による気流の淀み解消と不快指数

どれだけ優れた設備があっても、パーティションなどの什器配置が空気の流れを遮っていると、局所的な淀みが発生します。サーキュレーターを併用し、淀みやすい場所から空気を引っ張り出すだけでも、エリアごとの体感差は大きく改善されます。

よくある質問

Q. 家庭用除湿機を複数台置くのと、全熱交換器を導入するのはどちらが安上がりですか?

短期的な購入費用は除湿機が安いですが、中長期的な運用コストと換気効率の面では全熱交換器が勝ります。除湿機は排水の手間やフィルター掃除がかさむ上、根本的な換気(CO2の排出)ができないためです。

Q. 全熱交換器を入れると、冬場の乾燥対策にもなりますか?

はい。夏とは逆に、冬場は室内の潤った空気の湿度を外気へ移して戻す機能があるため、加湿器で加えた水分を外へ逃がしにくくし、適正な湿度を維持しやすくなります。

まとめ

不快指数対策の本質は単に温度を冷やすことではなく、「いかに外の湿気を入れずに空気を入れ替えるか」にあります。不快指数の数値を指標として、湿度コントロールを軸にした対策を講じることが、職場の生産性向上への近道です。

窓開け換気の矛盾を解消し、快適な湿度を両立させる全熱交換器(ロスナイ等)の導入は、従業員の満足度と省エネを同時に実現する有力な手段となります。まずは、現在のオフィス環境における不快指数の実態を把握することからスタートしましょう。

現場の状況に合わせた最適な設備選定や施工プランのご提案まで、空調のプロフェッショナルである弊社にぜひご相談ください。貴社の空間に合わせた最適な解決策をご提示いたします。


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参考文献

 

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