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業務用エアコンの取り付け工事の費用の相場は?
2021.03.26 空調機器導入ノウハウ
業務用エアコンの取り付けを検討するとなると悩むべきことがたくさんあることでしょう。長くご利用いただくものなので慎重に考えていきたいところです。
エアコンの形状の違いは?家庭用エアコンでもいいのではないか?など疑問もたくさん出てくると思います。予算や状況にあったものを選ぶために、業務用エアコンの形状の特徴や工事費用の相場について詳しく説明していきます。
目次
◎エアコンの形状によって費用は異なる
一言で業務用エアコンと言っても種類も大きさも全く異なるので、費用の相場にはかなりの差があります。エアコンの能力は熱負荷によって決まるため、一般的に家庭用エアコンは部屋の広さだけで選ぶことができますが、業務用エアコンの場合はもっと多くのことを考える必要があります。
業務用エアコンは使用環境が様々で美容院やオフィスなど、熱を出すものを多く用いる場所、人の出入りの多い場所では熱負荷が高くなります。
機器によっては業務用エアコンは家庭用エアコンの3倍ほどの馬力があるので、同じ部屋の大きさだとしても状況により業務用エアコンの方が安く済むこともあります。
エアコンの形状や設置方法によってもエアコンの性能に違いがあるので、自分が設置する場所ではどのエアコンが適切なのかを見極める必要があります。特に設置場所や施工方法によって工事費用に差が出るため、工事項目を基に、エアコンの形状別に相場を見ていきましょう。
◎天井埋込形エアコンの工事相場費用
天井埋込型エアコンとは天井内にエアコンの本体を埋め込んで取り付けるタイプのエアコンのことです。飲食店やオフィスに多く設置されており、工事内容としては、「フロンガスの回収」「機器の撤去・取付」「配管接続」「試運転」となっております。比較的、追加工事が発生しにくく業務用エアコンの中では比較的安く取り付けができます。
天井埋込形エアコンを取り付けるメリット
天井に埋め込むことにより、エアコンと天井が一体化するので部屋の見た目がすっきりして見えます。外付けのエアコンと違い、配管の位置を気にする必要もありません。
2つ以上の吹き出し口がついたタイプを選ぶと空気の循環が良くなり、空気のよどみが無くなることに加え、室温を一定に保ちやすくなります。
天井埋込形エアコンを取り付けるデメリット
天井埋め込み型のエアコンは天井内に埋め込むスペースがないと設置できないため、場所によっては設置場所が限られてしまうことがあります。価格は比較的安い部類に入りますが、壁掛けのエアコンタイプに比べると高額になります。
◎ビルトインエアコンの工事相場費用
ビルトインエアコンとは本体を天井に一部はめ込んで設置するエアコンで、吹き出し口を本体から離れたところにダクトを使ってつなぐことにより使用するタイプのエアコンです。
吹き出しが、本体から分離しているので、変形している空間、柱が多い空間、パーテーションで間仕切りされている空間にも設置が可能です。
工事内容としては、天井埋込型エアコンの工事項目「フロンガスの回収」「機器の撤去・取付」「配管接続」「試運転」に追加し、「天井の解体・復旧」「吹き出し口の設置」「ダクトの接続」という作業が必要となっており、天井埋め込み式に比べると少し高めです。
ビルトインエアコンを取り付けるメリット
吹き出し口を2から4個設置できるので、部屋全体の空調を整えることができます。冷房効率が良く、光熱費を抑えることができます。
天井埋込型同様、インテリアを邪魔することがないので柱が多いところや、間仕切りがある場所でも設置することが可能です。
ビルトインエアコンを取り付けるデメリット
当然のことながら、天井に穴をあけて工事する必要があります。そのためおのずと工事費用は高くなります。吹き出し口と本体の場所が離れるため、ダクトを延長しなければいけない可能性も出てきます。
その場合はダクト延長費用が加算されます。また、エアコンを設置する場所に合わせて照明の位置を調整する必要があるかもしれません。
◎ダクトエアコンの工事相場費用
ダクトエアコンとは、室内機を天井に埋め込み、本体から吹き込み口や吹き出し口を分散させるタイプのエアコンです。
工事内容としては、天井埋込型エアコンの工事項目「フロンガスの回収」「機器の撤去・取付」「配管接続」「試運転」に追加し、ビルトインエアコン同様「天井の解体・復旧」「吹き出し口の設置」「ダクトの接続」という作業が必要となるが、工事範囲が広く、ダクトの距離も長くなることが多いため、業務用エアコンの中では一番高額な部類になることもあります。
ダクトエアコンを取り付けるメリット
ダクトエアコンを取り付けた場合、室内からはエアコンの位置がわからないためインテリアに一切干渉することがありません。内装を最重要視する場合にはおすすめのタイプだと言えます。
馬力やダクトの形の種類が多く、使用状況にぴったり合うものを選ぶことができます。
ダクトエアコンを取り付けるデメリット
すべての設備を天井内に設置するため、天井裏に十分なスペースが無ければ取り付けることができません。フィルター交換さえも一般人には難しく、メンテナンスの時間や手間数が多くかかるためランニングコストは高めになります。
デメリットをカバーするには、省エネに特化しているタイプのものを選び、毎月の電気代を抑えることで調整できる場合もあるでしょう。
◎天井吊形エアコンの工事相場費用
天井吊形エアコンとは、本体を天井に吊るす外付けタイプのエアコンです。学校などの広い場所にに多く設置されており、工事内容としては、「フロンガスの回収」「機器の撤去・取付」「配管接続」「試運転」となっております。
天井から露出しているため比較的、追加工事が発生しにくく業務用エアコンの中では最も工事費用が安くなりやすい機種となっております。
パワーがあるのが特徴で、天井の高い場所でも部屋中に十分に冷気を行き渡らせることができます。
天井吊形エアコンを取り付けるメリット
埋め込み型とは違い、天井に大きな穴を開けずに取り付けることができます。取り付け方法も簡単で短時間での取り付けが可能です。
メンテナンスもフィルター掃除、交換程度は自分で手入れすることができるのでランニングコストも低くなります。
天井吊形エアコンを取り付けるデメリット
エアコン本体も配管も露出するので、どうしても内観を損ねてしまいます。風が一方向にしか流れないため、空気の循環にはムラが出る可能性があります。
インテリアを気にせず費用重視だけで決めるのであれば利用価値の高いタイプだと言えます。
◎工事費用も参考に業務用エアコンを探す方法も
エアコンの取り付けの場所や使用状況にある程度の自由があるならば、工事費用を見ながらエアコンを決めることもできます。
ダクトエアコンのような比較的費用がかかるエアコンでも、馬力や不必要な機能を除いたシンプルなタイプのものを選ぶと費用を抑えることができます。
天井埋込型などの比較的安い費用で設置できるタイプのものでも、既存のエアコンの引き取り費用や配管延長費用、出張費など使用する状況や選ぶ会社によっても総費用はかなり変わってきます。
工事費用やサービスも会社によって異なるので、予算を先に決めておくと良いでしょう。
◎迷う場合はプロに相談するのが近道
業務用エアコンの取り付けは工事費用の相場だけで一概に決めることはできません。どんなタイプのエアコンを取り付けるか迷っている場合は専門家に相談するのが一番の近道だと言えるでしょう。
各社に見積もりを出してもらうのが良いですが、手間も時間もかかります。今は各社の見積もりを一括見積で比較してくれる会社もあるので、効率よく業者を探すことも可能です。
業者を選ぶ場合にはメリットだけでなく、デメリットもしっかり伝えてくれる信頼できるところを選ぶことも必要です。業者選びからしっかりできていると、後のメンテナンスなど長期にわたりエアコンの管理がしやすくなります。
エアコンには見積もりの相談から工事まで多くの時間がかかりますので、余裕をもって計画を立てておくことも良い結果につながることでしょう。
◎業務用エアコンの相場は設置する環境により差が出る
業務用エアコンの取り付けは家庭用エアコンの取り付けとは違い、かなり相場に差があることが分かりました。
業種や部屋の広さ、人の出入りの多さなどで必要な性能は違います。工事費用の他に追加で費用がかかる可能性についても考えなければなりません。
総合的に考えてどのエアコンが自分に合っているかをしっかり見定めるようにしましょう。
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