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業務用エアコンと家庭用エアコンの違いを徹底解説!
2021.06.04 空調機器導入ノウハウ

エアコンには家庭向けに販売されているものと、業務用に販売されているものがあります。どちらも冷暖房能力を備えたエアコンですが、どういう違いがあるか知っているでしょうか。
店舗やオフィスにエアコンを設置する時に、業務用と家庭用どちらを購入しようか迷うこともあるかもしれません。今回は、業務用エアコンと家庭用エアコンではどういう違いがあるのかを徹底解説していきます。
目次
業務用エアコンと家庭用エアコンの違い
業務用エアコンと家庭用エアコンでは、さまざまな違いがあります。ここからは、それぞれの違いについて詳しく解説していきます。
形状
業務用エアコンと家庭用エアコンの大きな違いが形状です。家庭用は壁掛け形のエアコンが一般的ですが、業務用エアコンは壁掛け形だけではなく、天井埋込ダクト形、天井吊り形など多くの形状があります。
家庭用エアコンでも天井につけるタイプがありますが、壁掛け形が基本と思っておいたほうがよいでしょう。
電源方式
家庭用と業務用のエアコンでは、電源方式も違うため注意が必要です。家庭用エアコンは、一般的に単相の100Vか200Vの電源が使われています。一方で業務用のものは、三相の200Vが使われていることが多いです。
業務用は広い間取りで使用されることが多く、空調環境を整えるためには大型のエアコンが必要です。そのため、家庭よりも多く電源を必要とします。適切な電源供給を行わないと、エアコン本来の力が発揮できなくなるため注意してください。
設置のしやすさ
設置のしやすさも、業務用エアコンと家庭用エアコンでは変わってきます。家庭用エアコンは壁掛けタイプが多いということもあり、設置工事にはそれほど時間も費用もかかりません。
早ければ数十分、時間がかかっても数時間ほどで終わるため、1日で工事が完了します。
業務用エアコンに関しては、エアコンのタイプにもよりますが大掛かりな工事が必要になることが多いです。
天井埋込形なら天井に穴を開けなければなりませんし、ダクト形なら本体から吹出口までダクトでつなぐ必要があります。どのタイプであっても複雑な工事になることが多く、1日で終わらない場合もあります。
能力はどれくらい違うのか
業務用エアコンと家庭用エアコンでは、能力にも大きな違いがあります。
家庭用エアコンは、5kWほどのものが多いですが、比較的小さめな店舗やオフィスで使用するぶんには、5kWあれば十分であると思われます。
その一方で、業務用エアコンは広い部屋の空調環境を整えなければならないため、エアコンにも高い冷暖房能力が求められます。
製品によって能力は変わりますが、学校などの大きな施設で使用できる150kWのエアコンも販売されていますので、組み合わせの選択肢はとても多くあります。
能力が違う業務用エアコンと家庭用エアコンを比較する時に注意したいのが表記の違いです。
家庭用エアコンでは、「kW(キロワット)」という単位で能力の高さを表します。
一方で業務用エアコンは「馬力」や「P○形」などの呼び名が広く使われています。
※エアコンの能力を示す場合は1馬力がおおよそ2.8kW。
馬力で比較すると、家庭用エアコンは3馬力ほど、業務用エアコンは能力が高いもので10馬力ほどです。
業務用エアコンと家庭用エアコンの能力を比較する時、違う単位のものを比較しても意味がありません。
馬力とkW、どちらかに単位を併せた上で比較するようにする必要があります。
業務用エアコンについて
業務用エアコンにはさまざまなタイプがあり、そのタイプによってメリット・デメリットがあります。
では、それぞれにどういうメリット・デメリットがあるのかを詳しく見ていきましょう。
天井埋込カセット形
天井埋込形の特徴は、エアコン本体が目立ちにくいということです。
エアコン本体を天井内部に埋め込むため、見えるのは吹出口くらいになります。
天井との段差もほとんどないため、設置してもそれほど邪魔になりにくいです。
室内の「インテリアに合わせやすい・スペースを有効活用しやすい」のもメリットです。
デメリットとしては、壁掛け形や天井吊り形と比べた際の設置工事費が少し高くなることです。
天井埋込ダクト形
ダクト形の大きなメリットが、吹出口と吸込口を分散させられるということです。
エアコン本体とは別の場所に、吹出口と吸込口を分散させられるため、設置の自由度が高いです。
特殊な間取りの部屋や、インテリアにこだわりたい時などに向いたタイプですが、デメリットは工事費用が高くなりがちということでしょう。
吹出口と吸込口を本体とは別の場所に設置するために、通常の埋込形と比べ大掛かりな工事が必要になってしまいます。
また、天井内部の構造によっては設置できないこともありますので、注意が必要です。
天井吊り形
天井吊り形は、天井に吊って設置するタイプのエアコンです。
天井に埋め込む必要がないため、比較的設置がしやすいというメリットがあります。工事もそれほど複雑ではなく、工事費用が安く工事期間も短く済みやすいです。
デメリットとしては、埋込型と比べて目立ってしまうことです。
エアコン本体がすべて見えるため、設置する場所によっては圧迫感を感じてしまうかもしれません。
家庭用エアコンのメリット・デメリット
ここからは、家庭用エアコンを店舗やオフィスで使うことによるメリットとデメリットについて解説していきます。
メリット
安く手軽に設置できるのが家庭用エアコンのメリットです。家庭用エアコンは壁掛けタイプが一般的ということもあり、大掛かりな工事は必要ありません。
家電量販店などで購入した場合などは、購入費用に設置費用が含まれていることがほとんどですし、工事にかかる時間も数時間で済みます。
店舗やオフィスの空間にあわせて、気軽に設置できるというのは大きなメリットになるでしょう。
電力会社の契約プランを変更しなくても、一般的な契約で使用できるというのも大きなメリットです。家庭用エアコンは単相100V、もしくは単相200Vで使用するため、従量電灯の契約でも問題ありません。
デメリット
家庭用エアコンのデメリットになるのは、設置する空間の広さによっては十分な空調ができない可能性があるということです。
家庭用エアコンは一般的な住宅で使われることを想定しているため、それほど冷暖房能力は高くありません。
一般的な間取りであれば問題ないですが、広いオフィスや、仕切りがある空間を同時に空調するような場合は、家庭用エアコンでは能力が足りない可能性があります。
もちろん家庭用でも冷暖房能力が高い製品は販売されていますので、部屋の大きさによって冷暖房能力が高いエアコンを選ぶ必要が出てくるでしょう。
家庭でも業務用エアコンを設置することもある
業務用だからといって、一般家庭で使用できないわけではありません。
設置場所や電力会社との契約などに気をつければ、業務用エアコンを家庭に設置して使うことも可能です。
家庭で業務用エアコンを使うケースで多いのが、家庭用エアコンでは能力が足りない場合です。家庭用エアコンは消費電力との兼ね合いから、冷暖房能力がそれほど高くありませんので、間取りや広さによっては快適な空調環境を実現できないことがあります。
そういう時に、能力の高い業務用エアコンを家庭で使うことがあります。
広いオフィスやお店で使うことを前提に作られた業務用エアコンは、馬力も高く、広い空間でも快適な空気環境を整えることができます。
間取りが特殊な住宅や、広いリビングに設置する時は業務用エアコンを選択するのもよいかもしれません。
エアコンの違いを理解した上で設置するエアコンを選ぼう!
同じエアコンでも、業務用と家庭用では多くの違いがあります。能力の高さや工事の規模、形状なども変わってきますので、用途や目的に合わせて選ぶことが大切です。
店舗やオフィスで使うとしても、それほど広くなければ家庭用エアコンで十分なことがありますし、家庭でも業務用エアコンを使ったほうが効果的な場合もあります。
その判断をするためにも、まずは設置を希望する環境はどの空調設備が適しているのかを信頼できる空調業者にご相談することをオススメします。
それぞれの違いをしっかり理解した上で、エアコンを選ぶようにしましょう。
ご相談は無料です!
店舗・オフィスでの空気環境でお困りの際にはもちろん、高機能換気設備の設置から、最適な空気をつくる最新設備の施工プランご提案まで、空調のトータルコーディネートができるオーソリティー空調にお任せください。
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